1. Home
  2. キャリア
  3. スマホで旅が完結する時代。コンシェルジュはもう不要? [The New York Times]

スマホで旅が完結する時代。コンシェルジュはもう不要? [The New York Times]

The New York Times

スマホで旅が完結する時代。コンシェルジュはもう不要? [The New York Times]

情報収集やプランニング、予約、現地での道案内まで、ネットやスマホのお陰でより安く、簡単に旅行が楽しめるようになった。旅先の頼れる知恵袋、ホテルのコンシェルジュの役割は、いずれテクノロジーに取って代わられてしまうのだろうか。

「それはありませんね」ときっぱり言い切るのは、グランド・ハイアット・サンフランシスコのコンシェルジュ、ジョアンナ・ハスク氏だ。この道28年のベテランの彼女は、フランスで発足した、ホテル・コンシェルジュの国際ネットワーク、Les Clefs d'or(レ・クレドール)米支部の会員でもある。

「ゲストのニーズをきめ細やかに理解できるという点で、人に勝るソフトウエアはありません」

ハスク氏は実際、コンシェルジュ業務支援ソフト、GoConciergeを日常業務に活用している。このツールのお陰で、ゲストへの確認書や旅程表の発送、ゲストの依頼で手配した全項目の記録の維持などのタスクが簡単にできるようになった。だからといって、オンラインツールが、コンシェルジュの代替にはなることはない、と断言する。

土壇場の機転は人間ならでは

20171227_nyt_02.JPG
グランド・ハイアット・サンフランシスコのフロントで接客する、ベテラン・コンシェルジュのジョアンナ・ハスク氏。2017年11月8日撮影(Christie Hemm Klok/The New York Times)

たとえば最近、彼女は、米東海岸の企業幹部からリクエストを受けた。西海岸でビジネスを立ち上げる予定で訪米中の取引先の中国人9名に、サンフランシスコとシリコンバレーの日帰りツアーをしたいという。午前の会議の後、昼食会とその後のワインカントリー(ナパやソノマを含む)へのツアーを急いでアレンジしなければならなかった。

ワインカントリーとホテルのあるベイエリアの交通パターンを熟知する彼女は、代わりに南方のサンタクルーズ山地のワイナリーを提案した。サンタクルーズなら、シリコンバレーから車でわずか20分。7時までには確実にホテルに戻れるので、ディナーに備えて着替えてくつろぐ時間を確保できるからだ。

「グーグルで検索しただけでは、上手くいかなかったでしょう」と彼女は言う。

インターネットは情報源として必ずしも信頼できるわけではない。理由は、「裏付けを取っていない、プロではない人々の情報が大量に掲載されている」からであると、ザ・ペニンシュラ・ビバリーヒルズのコンシェルジュ長のジェームス・リトル氏は説明する。

コンセルジュがよいホテルは流行る

コンシェルジュは、一部の人向けの贅沢なサービス、そんな風に思う人も多いのかもしれない。しかし、そこに重要なカギがある。コンシェルジュが良い仕事をすれば、最終的にホテルの収益はアップするのだ。なぜ?

腕のいいコンシェルジュのサービスは、「ゲストにまたここに戻って来たい、と思わせるからです」。元トンプソンホテルズのコンシェルジュ長であり、現在は、高級ブティックホテル、シックスティ・ホテルズ幹部のノア・レミッチ氏はこう理由を説明する。

また、パリにあるホテル、プラザアテネの支配人兼高級ホテル・ドーチェスターコレクション最高経営責任者のフランソワ・ドライエ氏は、最近のインタビューでコンシェルジュの存在価値を称えた。

「予約困難で知られるパリのジュールヴェルヌ、ラミルイなどの人気レストランの席を彼らが取れるのは、レストランのフロア長や支配人と長年にわたり信頼関係を築き、大勢のお客様をご紹介してきたからです」

「穴場を教えてほしい」とリクエスト

20171227_nyt_01.JPG
(Christie Hemm Klok/The New York Times)

旅の情報をネットに頼ることが多い若者の中にも、コンシェルジュの助けを求める人は少なくない。前出のレミッチ氏は、20代、30代の旅行者も、自分が調べた内容に対する専門家のコメントを頻繁に求めるようになるだろうと見ている。

ザ・ロンドンウエストハリウッド・アット・ビバリーヒルズのコンシェルジュ長でありレ・クレドール米支部メンバーのサラ・ダンダシー氏は、ミレニアル世代からもレストラン情報の質問をよく受けると言う。

若者のリクエストに特徴的なのは、ユニークかつローカルな体験が味わえる、off-the-beaten-path(ガイドブックには載ってない穴場的)な場所探しのヘルプだ。先日も、セルフィー撮影スポットとして、ウエスト・ハリウッドのメルローズアベニューをリコメンドした。

コンシェルジュもツールを利用

ホテルのオペレーションをサポートするプラットフォームAliceは、各部門の連携、コンシェルジュの仕事の管理、ゲスト宛メッセージのカスタマイズ機能を提供する。エクスペディア傘下のAliceは9月に、前出のGoConciergeを買収し、現在、両システムを組み合わせたワンストップのプラットフォームを構築中。

「メッセージング機能に基づくゲストサービス・ソリューション」を謳うStay Delightfulは、テキストメールを介したホテルの部門間の連携とゲストとのコミュニケーションを提案。

旅行関連テクノロジー企業Go Moment が提供するIvyは、AI(人工知能)を活用。やはりテキストメールで、ホテルのwifiパスワードの通知、ドリンクやタオルの注文、電子チェックアウトのアシストに対応。コンシェルジュを雇えないバジェット・ホテルにも重宝されている。

コンシェルジュへの期待値が高まっている

そんな中、ホテル経営陣、コンシェルジュ、ツール開発企業の全員が次の点では意見が一致する。携帯メールや、フェイスブック、ワッツアップ、ウィチャットなどのSNSやメッセンジャー・アプリの出現により、コンシェルジュに対する要望レベルが大幅に上がっているということである。

つい最近までザ・ペニンシュラ香港の支配人を務めたレイニー・チャン氏によると、同ホテルが雇用するコンシェルジュ7名の仕事量は過去数年で3倍に増えたという。「テクノロジーのお陰で素早く情報が探せるようになりましたが、その分、ゲストのコンシェルジュへの期待値もグンと上がりました。ゲストは待ってくれません。皆、ギリギリまでリクエストに応えています」

© 2017 The New York Times News Service[原文:Are Hotel Concierges Endangered by Apps? Don't Bet on It/執筆:Jane L. Levere](翻訳:Ikuko T.)

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    Ranking

    1. 肌もボロボロになる? 女医に聞いた「花粉症の噂」の本当のところ

    2. 「AIスコア診断」で、自分の信用度を数値化してみた

    3. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    4. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    5. 人生は山あり谷あり。思い通りにいかなくても賢明なことを行えば、明日はきっとうまくいく

    6. 「突風にでも吹かれたの?」 仕事で出会った、ちょっと残念な人エピソード

    7. 充実したプライベートを過ごすための5つのTO DO /まとめ

    8. ズボラでもできた! 人生が好転するクローゼットづくり

    9. 冬の隠れ悩み「デリケートゾーンのかゆみ」には正しいケアを

    10. Sexが痛い!婦人科医からの性交痛治療アドバイス [The New York Times]

    1. 肌もボロボロになる? 女医に聞いた「花粉症の噂」の本当のところ

    2. 「AIスコア診断」で、自分の信用度を数値化してみた

    3. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    4. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    5. 「突風にでも吹かれたの?」 仕事で出会った、ちょっと残念な人エピソード

    6. 冬の隠れ悩み「デリケートゾーンのかゆみ」には正しいケアを

    7. Google流コミュニケーションで、「会社にいるだけで疲れる」をなくそう!

    8. 高齢者に起きる身体的な変化を知ることがカギ? 『老いた親との上手な付き合い方』

    9. ズボラでもできた! 人生が好転するクローゼットづくり

    10. できないことが多くても、落ち込まなくていい理由

    1. 身長100cmで2児の母。ハンディキャップとともに、自分らしく生きる

    2. 肌もボロボロになる? 女医に聞いた「花粉症の噂」の本当のところ

    3. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    4. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    5. 上司にイラッ、後輩にムカッ、肌荒れにガクッ。そんな気分を跳ね返す最強アイテムはコレだ!/ストレス解消座談会

    6. 「AIスコア診断」で、自分の信用度を数値化してみた

    7. 「老け見え」排除のポイントはここ! 日本初のアプローチが私たちを救う

    8. Sexが痛い!婦人科医からの性交痛治療アドバイス [The New York Times]

    9. 「突風にでも吹かれたの?」 仕事で出会った、ちょっと残念な人エピソード

    10. 冬の隠れ悩み「デリケートゾーンのかゆみ」には正しいケアを

    スマホで旅が完結する時代。コンシェルジュはもう不要? [The New York Times]

    FBからも最新情報をお届けします。