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ネットの時代でも星占いが人気なのはなぜ?[The New York Times]

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ネットの時代でも星占いが人気なのはなぜ?[The New York Times]

この12月、土星は射手座から山羊座に移動する。ニューヨークのタブロイド紙、デイリーニューズの占いライター、エリック・フランシス・コッポリーノさんは、29年に一度のこの現象が読者の生活や世界にどんな影響を与えるかを説明しなければならない。

占い記事を読むと心が晴れる

占い記事について、コッポリーノさんはこう説明する。「慎重にタイミングを計ったフォーチュンクッキーみたいなもの。もう少し長いけど。ピンと来る内容だったり、疑問に答えを示してくれたりするとき、晴れやかな気持ちにさせてくれる」。

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占星術といえば、信じる人と冷笑する人が長いこと存在してきた。非科学的、ときに詐欺的とも批判されてきた。それにもかかわらず、占い記事はニューヨークをはじめ、世界中の出版物やウェブサイトに今も掲載されている。

ニューヨーク・タイムズは違うが、デイリーニューズ、ニューヨーク・ポスト、(ニュースサイトの)VICEには占い記事が毎日掲載され、専門ライターもいる。ロスアンゼルス・タイムズ、シカゴ・トリビューン、フィラデルフィア・インクワイラーを含む多くの日刊紙も然りだ。

情報に溢れるこの時代に、しかも、ニュースに事欠かないニューヨークで、なぜ占い記事がこれほど人気なのだろう?

占い記事の歴史はわずか100年

ニューヨーク大学の博士課程終了者向けの心理療法・精神分析学プログラムで教えるガリート・アトラス助教に訊いてみた。星占いの魅力の一つは、不安定な世界や混沌とした都市に住む読者に一定の秩序を与えてくれるところだと博士は言う。

秩序境界、それに法則に従った順序があれば、世の中で安心していられます。この3つを提供してくれるのが占星術です。特に世界に対して不安を抱いているとき、人は筋道だった秩序を求めるようになります。悪いことではありません。もっと安心できれば、生活面でも、人間関係や仕事においても、より生産的になれますから」

占星術の起源は、およそ4000年前の古代バビロニアと言われている。しかし、新聞や雑誌記事としての星占いの歴史は比較的浅く、約100年ほどだ(主要紙に掲載された例としては、1930年、ロンドンのサンデー・エクスプレスの占い記事が初めてだ)。

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デイリーニューズの占いライター、エリック・フランシス・コッポリーノさん。2017年10月27日ニューヨーク州キングストンにて撮影 (Nathaniel Brooks/The New York Times)

占いライターという職業

占いライターになるための正式な教育はない。しかし、ニューヨークのライターを多数育てた有名ライターはいる。1995年に亡くなったイギリス人占星術師のパトリック・ウォーカーだ。占い記事というジャンルの歴史の中で、最も雄弁で言葉巧みなライターだったとして広く評価されており、ニューヨーク・ポストの占いライターとして彼の後を継いだサリー・ブロンプトンを育てた。また、コッポリーノさんも、ウォーカーの記事に触発されてニュース記者から転向し、自分のウェブマガジンPlanet Wavesで占い記事を書き始め、後にデイリーニューズの占いライターになった。

「占星術に全く興味はなかった。役立ちもしなければ、実際的でもないと思っていた。でもニューヨーク・ポストのウォーカーの記事を目にして、『スタインベックのような文章を書く人だ』と突如引き込まれる自分がいた」

さらにコッポリーノさんは、こう付け加えた。「日中は心を蝕むような不法行為の訴訟について記事を書き、夜になるとウッドストックに住む彼女の部屋に行って、天体暦とニューヨーク・ポストの記事とにらめっこした。赤ペンとタロットカードを手に持ってね。(ウィキリークスの)ジュリアン・アサンジのようにウォーカーの記事をハッキングしたんだよ」

ブルックリンのマリンパーク育ちで、地元のジョン・デューイー高校を卒業したコッポリーノさん。この23年間というもの、時事問題を惑星やハウス、サインで読み解く「新しい」タイプの占い記事を書いてきた。占星術を使って書いた最初の大型記事は、1990年代のクリントン元大統領の弾劾についてだった。

判断基準としての占い記事

「今、ほとんどの人は混乱し、辛い思いをしている。世界は散々なところで、みんな疲れ切っている。そんな状況にあると、星占いにスピリチュアルな判断基準を求めるようになる」とコッポリーノさんは言う(ちなみにコッポリーノさんは、自分の読者は地下鉄の乗客や通勤途中の人など、どこにでもいるニューヨーカーと考えている)。

しかし、占い記事が人に癒しや真の答えを与えてくれる、と皆が思っているわけではない。職業占星術師の教育を推進する非営利団体National Council for Geocosmic Researchのニューヨーク支部長であるジョン・マーケセラさんは、占い記事は素人が提供する、占星術の「ジャンクフード」または「かけら」に過ぎないと言い切る。「占星術の一部と呼んでしまっては、信用し過ぎ。誕生宮をベースにした占い記事は、占星術で提供できるもののごく一部に過ぎない」

それでも、(ファッション雑誌)ハーパーズ バザーの占いライターを務め、12年前にニューヨークの占星術スクールMy Path Astrology School を開校したレベッカ・ゴードンさんは違う意見だ。

「ほとんどの人は、(占い記事をきっかけにして)占星術の存在を知る」。だからこそ「ちゃんとした天文学と占星術を基にした質の高い文章と解釈を提供することがとても大事」だと言う。

占い記事は十人十色

また、その内容も「(今の読者の)おばあさん世代が読んでいた毎月の記事」から様変わりし、今時の賢い読者にも受ける現代的な読み物になってきているとゴードンさんは説明する。

例えば、ゴードンさんによれば、12月に土星が火のエレメントから地のエレメントに移動すると、ハッとさせられるような時期がやってくると言う。マーケセラさん曰く、この移動は「政権にかかわる大きな変化」を象徴しているとか。さらにコッポリーノさんは、「アメリカ史上、南北戦争以来の大きな審判の時がやってくる」と言う。

「占星図の説明の仕方が占星術師の間で異なるのは、複数の詩人が同じ木を違う言葉で表現するのと同じこと。20通りの文章が出来上がる」とコッポリーノさん。

占星図と次の記事原稿を順番に指さしながら、コッポリーノさんは付け加える。「あれをこの形にする作業、それこそが謎に満ちている部分で、技術が試されるところさ」

© 2017 New York Times News Service[原文:Leaning on the Stars to Make Sense of the World/執筆:Alexandra S. Levine](翻訳:Ikuyo.W)

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