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今度こそ挫折しないために。新年の目標を達成するコツ [The New York Times]

The New York Times

今度こそ挫折しないために。新年の目標を達成するコツ [The New York Times]

どんなに意気込んで新年の目標を立てても、1か月もすればスポーツジムから足が遠のき、野菜スティックの代わりにチョコレートを食べ、名作小説はそっちのけてスマホゲームにハマってる......。

これは、わたしたちが(ただ単に)骨なしの怠けものだからではありません。習慣についてのわたしたちの認識が間違っているからです。だらだらした生活に陥らず、良い習慣が長続きするように、習慣について手引きをまとめてみました。

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南カリフォルニア大学で心理学と経営を教えるウェンディ・ウッド教授。2015年1月7日ロスアンゼルスにて撮影 (J. Emilio Flores/The New York Times)

俗説1:習慣を改められない、または、良い習慣を定着させられないのは意志の力が足りないから

南カリフォルニア大学で心理学と経営を教えるウェンディ・ウッド教授によると、これは本当ではないそう。意志の力は、美味しそうなチョコレートチップ・クッキーを目の前にしても我慢すること。良い習慣は、そもそもそんなクッキーを目にする機会がないようにすること。

習慣を変えたり、定着させたりするためには、意志の力を強化することよりも、環境や生活パターンを変えることをもっと考えた方がいいとウッド教授はアドバイスしています。というのも、「人間の行動は環境の産物だから」。

少なくとも良い習慣は、毎回誘惑に立ち向かわなくてもよいようにするためにあります。たとえば朝食にケーキとシリアルのどちらを食べようか、と毎朝迷う状況を想像してみてください。ほとんどの人の場合、比較的健康的な朝食をとる習慣ができていて、そもそもケーキの誘惑に晒されることはありません。

何かを断ったり、習慣にしたりする最適の時期が人生の節目であるのは、そのためです。直感に反するように思えても、引越しや転職、新しい出会いは、習慣を変えるきっかけになると『人生を変える習慣の作り方』の著者であるグレッチェン・ルービンさんは言います。

「『何かを始めるなら数日経って落ち着いてから』と人は言うけれど、待ってはだめ。すぐに始めましょう」

俗説2:ストレスを感じると悪い習慣を復活させてしまう

実際には、大きな不安を抱えていても良い習慣は維持できるとウッド教授は言います。ウッド教授が共著者を務めたある研究では、学生の習慣を調べました。偏った食習慣のある学生は、ストレスに晒されるとジャンクフードを食べる傾向にありましたが、健康的な食事や新聞を読んだり、スポーツジムに通ったりする習慣が定着していた学生は、期末試験前もそれを続ける傾向にありました。

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俗説3:悪い習慣を改める、または新しい習慣を定着させるのに約21日間かかる

この数字は1960年代に言われ始め、これといった根拠もなしに事実として受け入れられてきました。しかし、2009年のイギリスの研究で、「毎日果物を食べる」、「ジョギングする」といった行動が定着するまでにどれくらいの時間がかかるかを調べたところ、ほぼ自動的な行動になるまで、平均66日間かかりました。

ただ、定着に要した期間は、最短で18日間、最長で245日間と、性格や、習慣の内容によっても開きがありました。たとえば、おやつとしてリンゴを食べることを習慣化するのにかかる時間は、1時間のピアノ練習を日課にすることと比べて、ずっと短いでしょう。

俗説4:悪い習慣を断ったり、新しい習慣を定着させたりするためにはプラス思考が必要

『成功するには ポジティブ思考を捨てなさい』の著者であり、ニューヨーク大学とハンブルク大学で心理学を教えるガブリエル・エッティンゲン教授は言います。「望み通りの未来を手に入れたり、希望を叶えたりするのにバラ色の幻想は役立たないし、障害にさえなることがわかっています」

長年の研究を通して教授が悟ったことは、「楽観的な未来像を描きつつも、その実現を阻む障害を認識・想像することが必要」ということです。教授はこれをメンタル・コントラスティング(頭の中での対比)と呼びます。

たとえば、物事を先送りするクセを改めたい場合。第一のステップは簡単です。余裕を持って課題を終わらせ、徹夜せずに寝ることができたらどんな感じがするか想像してみて、とエッティンゲン教授は言います。

でも、ただ先送りしないことを決意するだけではだめ。第二のステップは、尻込みしている理由を見つけること。「成功しないかも」と言う恐怖心があるから? それとも締め切り前に必死になると感じる高揚感が好きだから?上司、または教師に対してモヤモヤした気持ちを抱えているから?

メンタル・コントラスティングは正しい順番を守らなくてはいけません。「理想を思い描いてから、気持ちを切り替えて現実と対峙する」ことが大事だとエッティンゲン教授は言います。

障害を思い巡らせてから習慣を見直した自分を想像する、と言う逆の順番では同様の効果が得られないことを研究は示しています。

俗説5:ほとんどの場合、機械的に行動することは望ましくない。何でも意識的にする方がいい

研究によれば、ほとんどの人は活動の約4割をほぼ毎日繰り返しているとか。カナダのゲルフ大学で心理学を教えるイアン・ニュービー=クラーク准教授は言います。「私たちの脳の容量には限りがあります。一日の全行程を意識して準備・計画していたら、ものすごく骨が折れることでしょう」。他のことを考える余裕を生むために、習慣はあるのです。

さらに、喫煙や遅刻魔など、客観的に見ても悪い習慣は存在しますが、ほとんどの場合、習慣の良し悪しは主観的なものです。

「自分の目標に沿っているかどうか、という観点でしか良し悪しは存在しない」とウッド教授は言います。「もし他の目標の達成の障害になり始めたら」、それは悪い習慣ということ。

たとえば、ネットに浪費する時間を減らすことを新年の目標とする人は多いでしょう。

でも、それを目標にする理由は? その行為自体が悪いことだから? それとも読書やサイクリング、編み物などの趣味の時間を減らす原因になるから?

理由を考えた末、パソコンやスマホを見る時間を減らす人もいるでしょう。反対に、限られた時間なら、そこまで悪くないと思い直して、罪悪感を感じる癖を見直す人もいるかもしれません。

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俗説6:何でもほどほどがいい

「簡単に習慣づけられるかは、人によっても違います」とルービンさんは言います。習慣化すると煩わしさから解放されると思う人もいれば、習慣を抜け出せない罠のように感じる人もいます。一度に大きく行動を変えようとする人もいれば、少しずつ習慣を変える人もいます。

「私は習慣が好きな少数派」とルービンさん。習慣にすれば、炭水化物といった制限したいものを断つのが楽になるからだそう。

「絶対に挫折すると言われたけれど、そうはなっていません」とルービンさんは言います。それでも「何かを断つ人の方が強い自制心の持ち主と思うのは間違い。自分の場合、食べて良いものを毎回判断しなければならないよりも、完全に断った方が楽なんです。でも、何かを禁止することで気が狂いそうになる人だっているでしょう」。

だからこそ、もし自分のやり方で上手くいっているなら、他人の否定的な意見に耳を傾けるべきではないとルービンさん。

また、毎日できなければ習慣にできない、と悲観する必要もありません。「一、二度できなかったからといって、だめになるわけではありません。それは誤解です」とウッド教授は言います。

それに関連して......

俗説7:習慣の継続を促すのは羞恥心と罪悪感

ルービンさんは、つまずいてしまっても自分に優しくして、とアドバイスします。とはいえ、自分への優しさと際限のない正当化や言い訳は紙一重。

ルービンさんの場合、「意識的に例外を設けている」そうです。たとえば毎年、伝統的なクリスマスケーキだけは食べてもいい、とするなどです。「でも『招待者の気持ちを害してしまうから』といった言い訳はその際にしないんです。一度だけの人生だし、ホリデーは楽しまないと」

最後にもう一つ。身体を引き締めたいなら、犬を飼ってみましょう。ウッド教授によれば、犬の飼い主は体脂肪率が低いことを研究は示しているそう。ただし、それが本当なのは自分で散歩させた場合だけ、という点にご注意を。

© 2017 New York Times News Service[原文:Turning a New Year's Resolution Into Action With the Facts/執筆:Alina Tugend](翻訳:Ikuyo.W)

Illustration via Shutterstock

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