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私たちも撮影する側にまわれる。アカデミー撮影賞初の女性ノミネート[The New York Times]

The New York Times

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『マッドバウンド 哀しき友情』撮影監督、レイチェル・モリソン氏。2017年11月9日ハリウッドにて。(Photo by Alberto E. Rodriguez/Getty Images for AFI)

2018年1月23日に米アカデミー賞のノミネート作品が発表され、『マッドバウンド 哀しき友情』で撮影監督を務めたレイチェル・モリソン氏が、女性として初めてアカデミー撮影賞候補となった。

ディー・リース監督によるこの作品は、第二次世界大戦の時代に米ミシシッピー州に暮らす黒人と白人の2つの家族の物語だ。モリソン氏は登場人物らの生きる厳しい世界を見事に映像化した。黒人差別法が生きていた時代。タイトルからうかがい知れるように泥にまみれた米南部を、ロマンティシズムを排し、ワイドショットを多用して捉えている。

「女性の撮影監督」と呼ばれるのはバカバカしい

モリソン氏は2013年に制作されたライアン・クーグラー監督による『フルートベール駅で』の撮影監督として、広くその名を知られるようになった。だがハリウッドで彼女はまだ少数派だ。

サンディエゴ州立大学の研究機関、Center for the Study of Women in Television and Filmの調べによると、2017年の興行成績250位までの映画のうち女性が撮影監督を務めた作品は4パーセントで、前年よりも1パーセント少ない。

モリソン氏の最新の仕事は、2月16日より米国で公開される『ブラックパンサー』(日本では3月1日公開開始)だ。マーベルコミックが原作で再びクーグラー監督と組んでいる。

サンダンス映画祭の審査員を務めるため、ユタ州のパークシティに滞在しているモリソン氏に電話でインタビューを行った。

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レイチェル・モリソン氏(左)と『マッドバウンド 哀しき友情』で音楽をつとめたタマール・カリ氏(右)。 (Photo by Rich Fury/Getty Images for Netflix)

Q:ノミネートされて、どういうお気持ちでしたか?

A:大変光栄に思っています。また、これは始まりに過ぎないことを願っています。多くの女性たちが、自分も撮影する側にまわれるのだと気づいてほしいです。ずっとこの日が来ることを夢見てきましたが、必ずしも実現するとは思っていませんでした。自分が最初だというのは、本当に光栄なことだと感じています。

Q:女性の撮影監督として、今まで経験した一番の壁は?

A:実は、女性だということを不利だと感じたことはないんです。むしろ大勢の同業者がいる中で、目立つ存在になれるので得だとすら思います。見る人の共感を呼び覚まし、感情や、見え方を扱うこの仕事は、女性に向いていると思います。ハードルは特に感じませんでしたが、しいて言えば、インディペンデント映画の枠を飛び越えて大手スタジオの作品を手がけるまでに、同世代の男性よりも時間がかかったことくらいでしょうか。

Q:「女性の撮影監督」と呼ばれることにフラストレーションを感じますか?

A:ほんとに、バカバカしいと思います。この仕事に性別はまったく関係ないので。今の時代、男女とも先生は先生、医者は医者、弁護士は弁護士です。私たちも、一日も早くただ「撮影監督」と呼ばれたいと思っています。2パーセントや4パーセントではなく、もっとたくさんの女性たちがこの仕事に就くようになれば、そうなるでしょう。

もうひとつ喜ばしいのは「女性の撮影監督が手がけた映像」として取り上げられるのではなく、仕事の質自体を評価されることですね。

Q:『マッドバウンド 哀しき友情』はアメリカ南部を暗いトーンで描いています。例えばスピルバーグ監督の『カラーパープル』のような、南部を舞台とした映画によく見られる理想化された美しさとは一線を画しています。これはどうしてですか? また、今回の撮影で特に苦労したことはありましたか?

A:これまでと違っていたことは特にありません。この作品については、見やすさ優先のための妥協はせず、暗いシーンはぎりぎりまで暗くしていこうと監督と決めていました。厳しい時代を美化したくなかったからです。

人々がどんな希望をもっていたのか、なぜ土地を所有することを夢見たのか、そうしたことが理解できるよう美しい映像を入れつつ、厳しい現実を伝えるために深い影と暗いトーンを用いた表現にしました。

Q:『ブラックパンサー』は『マッドバウンド』と比べて、ずいぶん楽しそうな映画ですが、映像を作るにあたってどんなアプローチを取りましたか?

A:とても暗くて彩度が低い『マッドバウンド』に比べて、全体的にずっとポップです。鮮やかな色と明るいトーンを使いました。

© 2018 The New York Times News Service [原文:A Cinematographer on Her Oscar History-Making Moment/執筆:Sopan Deb](抄訳:Tom N.)

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