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「北のイヴァンカ」キム・ヨジョンさんってどんな人? [The New York Times]

The New York Times

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北朝鮮最高指導者金正恩氏の妹・金与正(キム・ヨジョン)氏が2月10日、韓国の文在寅大統領と面談した。ここ数年間に南北間で行われた面談の中では、最高レベルだ。面談の結果については、当日中に発表するとされていた。

北朝鮮の王朝国家体制においては、神聖なる指導者として認められる為には金一族の“血筋”でなければならない。そして、与正氏こそが、(正恩氏に次ぐ)唯一の存在として権力をふるっている。現在与正氏について明らかになっていることは、以下のとおりだ。

北朝鮮のファースト・シスター

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photo by Getty Images

現在30歳の与正氏は、2011年に正恩(ジョンウン)氏が父・金正日(キム・ジョンイル)氏の最高指導者としての地位を継いでからは、政権内の重要人物として急激に影響力を増してきた。また、彼女は朝鮮労働党宣伝扇動部副部長という役職に就いているとも伝えられている。ニュースメディアの報道を検閲し、金一族に対する個人崇拝を維持するというのが、宣伝扇動部の仕事だ。70年前の創建以来、金一族は北朝鮮を警察国家という形で治めてきた。

北朝鮮のニュースメディアに姿を現す正恩氏の親族は、与正氏のみ。ニュースでは、公務や軍隊・工場見学ツアーで兄と同伴している様子が頻繁に確認されている。彼女は、兄のスピーチ原稿を運んだり、微笑みながら後ろに立っていることが多い。

正恩氏の側近である高官や労働党の書記らが(正恩氏が話している間)熱心にメモを取っている一方、国営メディアの報じた写真には自分の意志で自由に動きまわる与正氏の姿が映っていた。

韓国メディアは、与正氏のことを「北朝鮮のファースト・シスター」「金正恩のイヴァンカ」と報じ、彼女の兄に対する影響力を、トランプ米大統領の娘イヴァンカ氏になぞらえた。北朝鮮国営メディアには、与正氏が話す内容を恭しい態度で聞く政府高官の姿が頻繁に映し出される。

与正氏は2017年1月、米国財務省によりブラックリストに加えられた。“深刻な人権侵害と検閲活動”に関与していると告発されたのが、その理由だった。

謎に包まれた家系図

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平昌冬季五輪入りをした北朝鮮の美女応援団。(photo by Getty Images)

彼女は、正恩氏の唯一の妹だ。長兄の金正哲(キム・ジョンチョル)氏はこれまで一度も北朝鮮メディアに登場したことがなく、その地位も謎に包まれたままだ。正哲氏の姿が最後に目撃されたのは、2015年にロンドンで開催されたエリック・クラプトンのコンサートだった。

この兄妹の母親は、日本生まれの高英姫(コ・ヨンヒ)という女性だ。彼女はその後家族と共に北朝鮮に移住し、有名な歌手・ダンサーとして活躍した。彼女は、故金正日総書記の3番目の妻だった。2004年にパリの病院で、ガンのため亡くなった。正恩と与正は、10代をスイスの学校で共に過ごした。

異母兄弟の兄・金正男(キム・ジョンナム)は2017年2月、マレーシアのクアラルンプール国際空港で2人の女によって顔に猛毒の神経剤を塗布され殺害された。現在裁判にかけられている犯人の女らは北朝鮮のエージェントに雇われたと伝えられている。金正恩が権力掌握の脅威になり得る兄を排除するためにエージェントを送り込んだのではないか、というのがアナリストの見解だ。

歴史的会談になるのか?

北朝鮮支配者一族の中で訪韓したのは、朝鮮戦争(1950-53)以降では金与正氏が初めて。北朝鮮による核・ミサイル開発プログラムが進み、緊張が高まる中での訪韓となった。

2000年、与正氏の父親にあたる金正日は、韓国の金大中大統領(当時)と会談を行った。しかし、その時に交わした二度目の会談と訪韓の約束を、金正日が守ることはなかった。2007年、韓国の盧武鉉大統領(当時)は二度目の南北首脳会談の為に訪朝した。

金正恩が妹を通じて文大統領にメッセージを送ったのかどうかは、明らかでない。文大統領については、会談が北の核・ミサイル開発危機を終結させるのに役立つという充分な確信が持てるのであれば、金正恩との会談を前向きに考えるだろうと言われている。

© 2018 The New York Times News Service[原文:Who Is Kim Yo Jong, Sister Of North Korean Leader? /執筆:Choe Sang Hun](翻訳:吉野潤子)

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