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デジタル断捨離マラソンで、オンライン依存症からイチ抜けよう [The New York Times]

The New York Times

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photo by Shutterstock

デジタル断捨離のマラソン・チャレンジに挑戦していたクリスティ・クレマーズは、その一環としてオンライン依存症から抜け出すと宣言した。つまり、彼女が四六時中チェックしているインスタグラムやフェイスブック、ニュースサイトなどを見ないようにするということだ。

しかし、彼女の決心はたった数日間しか持たなかった。まず、最新ニュースをまとめてチェックするためにニュースサイト「ドラッジ・レポート」にアクセス。彼女は、このサイトのことを(一か所で何でも手に入る便利な)ワンストップ・ショップだと認めている。さらに、バースデー・プランを取りまとめるために、フェイスブックのネットワークを活用した(彼女によると、「自分の誕生日は史上最高のフェイスブック・デー」だそうだ)。そしてその後は、ソーシャルメディア・フィードの誘惑に負けて、NFLプレーオフのウェブサイトからNFLチーム「ミネソタ・バイキングス」の勝敗をチェックした。

メールや家族との連絡ツールは削除しなくてよい

「まず、最初の段階から根本的に失敗だったと思う」ミネソタ大学の職員をしているクレマーズは、笑いながら語った。「色々なジャンルの依存をすべて一度にスッパリ断とうとするなんて、やりすぎだった」

1月を通して実施された今回のチャレンジを提唱したのは、ジョージタウン大学でコンピューター・サイエンスを専門とするカール・ニューポート准教授だ。ニューポート准教授は、デジタル・プロダクティビティ(生産性)についてのブログを運営していた。そこで彼は、数千人の読者に対し、仕事や生活に必要でないデジタル・インタラクションをすべて断捨離することを勧めたのだ。そして月末には、ゆっくりとすべてを元に戻すようにと指導した。

「これは、自宅を丸ごと大掃除して『よし、私は何を自宅に置きたいかな?』と自問自答しながら決断する作業に似ている」ニューポート准教授はこう語った。ちなみに、彼自身はというと、野球のトレードに関する噂に弱いそうだ。

もちろん、必要なものは削除しなくても良い、とニューポート准教授は言う。たとえば、仕事用の電子メール、財務情報のチェック、家族との連絡などだ。それがないと仕事や家族関係を危険にさらすようなものまで、処分してはいけない。

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ジョージタウン大学でコンピューター・サイエンスを教えるカール・ニューポート准教授(Daniel Rosenbaum/The New York Times)

情報過多が人々のストレスになっている

自分たちが生み出したイノベーションの持つ中毒性へ対処するようシリコンバレーがプレッシャーを受ける中で、ニューポート准教授は、世の中の人々がデジタル・インテイク(デジタル情報の摂取)をコントロールする方法として、自身の私的な体験が役立つのではないかと述べた。とりわけ、2016年大統領選以降の米国においては。彼によると、「ニュースが多すぎる。一息つきたい」という不満がまん延しており、上記の方法でそれに対処できるのではないかという。

このような不満は首都ワシントンで顕著だとニューポート准教授は述べた。トランプ大統領は、ある特定のオンラインメディア(ツイッター)を偏重して情報発信しており、それだけで報道やリアクションに丸一日費やしてしまうこともある。

「こういったテクノロジーが公私ともに果たす役割については、まだまだ複雑で不確実な部分が沢山ある。これらが新しいと言える段階はもう過ぎたが、安定的なレベルにまでは至っていない(つまり、過渡期)」とニューポート准教授は述べた。

ニューポート准教授のチャレンジには、約2,000名の人々が世界中から参加したという。このチャレンジでは、一人ひとりの仕事の必要性に応じて制限の基準を変えている。しかし、ニュースやソーシャルメディアを毎日チェックする習慣だけは少なくともやめよう、ということになっている。

ぐっすり眠れた、新しい趣味を見つけた、チャンスを掴んだ

スウェーデンのボロースにある大学に通うエリン・ヘディン(23)は、フェイスブック、スナップチャット、ツイッター、メッセンジャー、そしてインスタグラムの使用をやめた。さらに、ウェブサイトを閲覧する時間の制限にも挑戦した。

チャレンジ第一週目、まるでバケーション中のように感じられたという彼女は、いつもよりぐっすり眠ることができたそうだ。しかしその後、急に孤独感が突き上げてきたのだという。

「まるで社会から孤立しているように感じることが多くて、なんだか寂しかった」ヘディンからの電子メールには、このように綴られていた。「みんなの日常生活を読みたい、みんなが何をインスタグラムに投稿しているのか見たい、最新ニュースについてみんながどんなコメントを寄せているのか知りたい、その他にも色々なことが恋しかった。たぶん、少しばかり過剰なソーシャライジングにどっぷり浸かりすぎていただけかもしれない」

脱落防止のガイドラインを課すべし

ニューポート准教授は、チャレンジ参加中の読者に向けて、激励メッセージを毎日送り続けている。彼によると、ほとんどの参加者がこのチャレンジを通じて、今までどれほどウェブサイトやスマホアプリに依存してきたのか気づくのだという。

「これらのウェブサービスは、あなたの許可なしに、あなたの人生における存在感を増していく。大学時代の同級生と連絡を取りたいがためにフェイスブックに登録した時には、そんなことになると想像していた人はいないだろう」

ネット断捨離をした結果をニューポート准教授に報告してきた参加者のほとんどは、新しい趣味を見つけたそうだ。絵画、エクササイズ、さらには本を書くチャンスを得た人もいた。また、チャレンジ成功者である彼らの話によると、脱落しないよう厳しいガイドラインを自分自身に課していたそうだ。たとえば、携帯電話の充電器を隣の部屋に置く、文章でメッセージを送ってくる人々に対し代わりに電話をかけるようお願いする、大好きなスポーツ・サイトを反射的にクリックするのをやめて仕事に集中するといったルールだ。

© 2018 The New York Times News Service[原文:A Call to Cut Back Online Addictions. Pitted Against Just One More Click / 執筆:Emily Cochrane](翻訳:吉野潤子)

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