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英国で女性参政権を求めて闘った「サフラジェット」とは? [The New York Times]

The New York Times

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2012年ロンドンにおけるサフラジェットの格好をした女性たちのデモ。 (Photo by Oli Scarff/Getty Images)

2018年2月6日は、イギリスで女性が参政権を獲得してちょうど100年が経った記念日だった。だが、現代の女性が置かれている状況は、男女平等とはほど遠いのが実態だ。

セクハラ・スキャンダルが続々と暴露

2017年末からイギリス議会でのセクハラ疑惑が次々と報じられ、大物議員の辞任が相次いだほか、ハラスメントを示す内部文書がおおやけになり、これまで我慢してきた女性議員らがついに声をあげ、30人以上の現役議員を告発する騒動にまで発展。また、富裕な男性のみが会員になれるプレジデンツ・クラブが主催した、ゲストは男性オンリーの慈善パーティでは、コンパニオンとして潜入取材した女性記者により性的なワイセツ行為の数々がすっぱ抜かれた。このほか、BBCの歴然たる男女賃金格差が明るみにでるなど、イギリス社会は今なお女性の地位を巡る問題に揺れる。

おりしも、#MeTooムーブメントやタイムズアップ運動が国境を超えた世界的なうねりをみせているなか、女性の権利を求めて立ち上がった100年前の婦人参政権運動に改めてスポットが当てられている。

テロリストと呼ばれた女性たちの闘争

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1906年、ザ・デイリー・グラフィック紙に掲載されたサフラジェットの図版。(Photo by Parliamentary Art Collection via Getty Images)

「女性に参政権を」というスローガンを掲げた活動家はサフラジェットと称される。彼女らの運動は19世紀に始まり、1897年にはミリセント・フォーセットを指導者に女性参政権協会全国同盟が結成され、5万人ものメンバーを有する一大組織に成長する。啓蒙リーフレットの発行やロビー活動を中心に平和的な活動方針をとっていたが、「言葉より行動を」と唱えるエメリン・パンクハーストの一派が分離して女性社会政治連合を立ち上げるに至り、運動は過激化。ハンガーストライキや放火、当時の大蔵大臣が所有する家の爆破を試みるなどの示威行動は、イギリス国内に賛否両論を巻き起こし、保守派はサフラジェットを「テロリスト」呼ばわりするほどだった。

だが100年後の2月6日、メイ首相はサフラジェット発祥の地であるマンチェスターを訪れ、「彼女たちは危険や妨害にもかかわらず、決して屈しなかった。なぜなら、自分たちの目的が正しいものであると知っていたからだ」とスピーチし、1世紀前の女性たちの功績を讃えた。

また、イギリス政府は140万ドル(約1億5000万円)をかけて、女性の偉人の銅像を全国各地にたてることを発表。4月には、ロンドンの国会議事堂とウエストミンスター寺院に囲まれたパーラメントスクエアにフォーセットの銅像がお目見えし、チャーチル像で有名なこの広場では初の女性の像となる。続いて、パンクハーストの銅像もマンチェスターに立てられる予定だ。

100年後の世界の女性たちは?

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サフラジェットの格好をしたエメリン・パンクハーストの孫ヘレン。(Photo by Oli Scarff/Getty Images)

現代を生きる一般の女性たちはこの問題をどう考えているのだろう。

ロンドン博物館で開催中のサフラジェット展を見学した帰りの女性弁護士は「たかだか100年なんて、長い歴史の中では大海の一滴みたいなもの」と語り、長い目でみていくことを示唆する。確かに1918年時点での婦人参政権は30歳以上の個人資産を持つ女性に限られており、選挙権が21歳以上のすべての女性にまで拡大されるのは1928年まで待たなければならなかった

トラファルガースクエアに設けられたサフラジェットたちの肖像画を集めた展示の前では、女子高生のグループが自撮りをしている。ロンドン郊外から来た彼女たちは授業の一環で国会を見学してきたところだった。「いるのは男ばっかり」と心理学者になるのが夢のセーラ・ピアース(17)は言う。「あっちも男で、こっちも男。ああ、でもその人の奥さんもいたかな」 外交分野に進みたいというフィオナ・チュイート(17)は「歴史が白人主体で、男性主流の見方になっている」と話す。「社会はまだまだ。今から100年後、権利の平等が世界中に広まっているかあやしいものだわ」。ただ、それでも世の中が少しずつながら前進していることを認めて「それ自体はとても素敵」と笑顔を浮かべた。

©2018 The New York Times News Service[原文:A Suffrage Milestone in U.K., but More to Do in Era of #MeToo/執筆: Kimiko de Fretas-Tamura](抄訳:十河亜矢子)

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