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大企業より充実感? ビジネスエリートを惹きつけるソーシャルビジネス [MASHING UP]

MASHING UP/マッシングアップ

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2018年2月22〜23日にトランクホテルで開催されたビジネスカンファレンス「MASHING UP」。Unleash Yourself (自分自身を解き放とう)のテーマの下、多彩なセッションやワークショップが繰り広げられました。カフェグローブはイベントに密着取材、パワフルな現場の様子をレポートします!

大手企業からNPOやソーシャルビジネスへの転職が年々増えている現在。実際に大企業を辞め、ソーシャルビジネスで活躍している4名のスピーカーが集まり、それぞれがソーシャルビジネスに踏み出したきっかけや課題を語り合いました。

ソーシャルビジネスがくれた人脈と経験

まずはモデレーターをつとめるジャーナリスト・キャスターの堀 潤さんが自己紹介。NHK時代に公共放送のあり方に疑問を感じ、退職してNPO法人8bitNewsを立ち上げたこと。現在は株式会社 GARDENを設立、自ら発信の場を作りマスメディアと個人を結ぶ取り組みをしていることを述べ、スピーカーにもソーシャルビジネスに入ったきっかけを尋ねました。

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ジャーナリスト・キャスターの堀 潤さん

ソーシャルビジネスに特化したPR会社、ソーシャルピーアール・パートナーズ株式会社を経営する若林直子さんのきっかけは、ボルヴィックの「1ℓ for 10ℓ(ワンリッター フォー テンリッター)」。企業と途上国がWin-Winの関係になるPR手法に感動し、これを日本全国に広げたいと考えたそう。とはいえソーシャルセクターの給与や待遇、運営面には課題が多いと語ります。

「NPOに入り、震災後の2年間は宮城で支援活動をしていました。支援は勢いで始める団体も多いけれど、資金がなくなると撤退していく。これでは逆に被災者をがっかりさせてしまいます。NPOも広報力や資金力を身につける必要があると痛感し、PR会社を作りました」。

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ソーシャルピーアール・パートナーズ株式会社の若林直子さん

岩佐大輝さんは大学在学中にITベンチャーを起業。東日本大震災後、生まれ故郷の山元町を復興したいと帰郷し、農業生産法人 株式会社GRAを立ち上げました。ひと粒1000円の「ミガキイチゴ」は、イチゴビジネスに構造変革を起こしたと話題に。「農業は未経験でしたが、テクノロジーと地元のイチゴ農家の技をつなげれば、故郷を再創造できると思った。それは震災で傷ついた自分自身を復活させることでもありました。今は日本の農業の課題も見えてきたし、貧困に悩むインドでもこのイチゴプロジェクトを行っています」。

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農業生産法人 株式会社GRAの岩佐大輝さん

水谷伸吉さんは一般社団法人more treesの事務局長。「クボタの営業から転職し、熱帯雨林の保全に関わる仕事をNPOで15年くらい続けています。卒業旅行で1ヶ月ほどボルネオで生活したのですが、現地の木々が日本に輸出されていく光景が忘れられなくて。日本は木材を輸入してばかりなので、メイドインジャパンの木を日本人が使っていくライフスタイルを作りたい」。木のスマホや鳩時計など、センスあふれるモノ作りがmore treesの特徴。「この世界に関わって本当に良かった。得られた人脈や経験ははかりしれない」と振り返ります。

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一般社団法人more treesの水谷伸吉さん

ゼロイチの実績は死ぬ気で作る

4人のトークはソーシャルセクターの課題へと展開。とりわけ資金調達の重要性が語られました。

岩佐さん「GRAを立ち上げた当初は、妻とまもなく生まれる子どもの3人でギリギリ生活できるよう、月に30万円だけ残して手持ちの資金はぜんぶ投資していました。小さくてもいいから持続可能な実績を死ぬ気で作る。そうすれば、それを根拠に金融機関や投資家から資金を集められるようになる。ゼロイチ(ゼロからイチを作る)の初期段階では、自分の収入や休みの感覚は捨てないと難しかった」。

若林さん「NPO法人をやっていると『ボランティアでやってもらえる』と思われる。売上を上げてはいけないという誤解もありますよね。株式会社にしたことで、そうではないと分かってもらえた。そこは公共事業者がもっと声を上げていくことが大事です」。

水谷さん「企業、行政、非営利組織のトライセクターリーダーとして、3つのセクターを結ぶ仕事をしながら感じるのは、ファンドレイジングが1番の課題だということ。社会課題を解決するには企業の力が必要です」。

様々な課題を抱えながらも、「会社」「東京」「日本」といった枠組みを超えて世界に飛び出し、多くの人と出会えるソーシャルビジネスの充実感は大きいと語るスピーカーたち。最後には若林さんが「堀さん、独立後の暮らし向きはいかがですか?」と突っ込み、「……だいぶよくなりました」と堀さんが答えて会場の笑いを誘うひと幕も。和気あいあいのトークと堀さんの見事な司会進行に、1時間弱があっという間のセッションでした。

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ビジネスエリートがソーシャルビジネスを目指す理由

MASHING UP 2018年2月23日 11:40〜12:25 @トランクホテル 3F
岩佐 大輝(株式会社GRA)、堀 潤(8bitNews/ 株式会社 GARDEN)、若林 直子(ソーシャルピーアール・パートナーズ株式会社)、水谷 伸吉(一般社団法人more trees

撮影/野澤朋代、取材・文/田邉愛理

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