1. Home
  2. ライフスタイル
  3. 中国の女性専用車両、座っているのは男性ばかり [The New York Times]

中国の女性専用車両、座っているのは男性ばかり [The New York Times]

The New York Times

1,185

男性も乗る「女性専用車両」

中国南部の大都市、広州を走る地下鉄の女性専用車両には大勢の男性が乗っている

世界で最も利用者の多い路線のひとつとしては、仕方のないことかもしれない。ラッシュアワーに電車に乗り込めば、顔が男性の背中に押し付けられ、膝に誰かのカバンがぶつかり、出稼ぎ労働者の建設用道具が入った袋におなかを突かれるだろう。

20180313_nyt_top

中国・広州市の地下鉄の女性専用車両に乗る女性たち。2018年2月5日撮影。(Giulia Marchi/The New York Times)

痴漢行為などを懸念する女性乗客のために広州市当局が女性専用車両を導入すると、車両は満員になった。でも想定していた乗客ばかりではなかった。

地下鉄1号線のホームで電車を待っていた銀行勤務のルー・リリさん(28)は、「基本的に男性はみんな(女性専用車両に)無理やり入ってくる」と話す。実際、ホームで女性専用車両が止まる位置に並んでいる人の多くは男性だ

以前は鉄道職員らが男性たちに注意を促していたが、効果は見られないとルーさんは言う。「男性たちは本当にがさつ」

「女性限定」ではない

20180313_nyt_01

中国・広州市の地下鉄の女性専用車両に乗る人々。2018年2月5日撮影。(Giulia Marchi/The New York Times)

女性専用車両はさまざまな意味で中国という国を象徴している。この国にはたくさんの法律があるが、実施されていないものが少なくない。政府は性差別を禁止しているが、性差別が何を指すのか定義をしていない。苦情を申し立てれば罰せられる恐れもあるため、女性たちはセクシュアルハラスメントを受けても、警察に届け出ることはまれだ。

女性専用車両は、中国共産党の諮問機関のメンバーからの提案に基づき、「女性への思いやりと敬意」を推し進める目的で導入された。

20180313_nyt_02

中国・広州市の地下鉄の女性専用車両に乗る女性たち。2018年2月5日撮影。(Giulia Marchi/The New York Times)

ただ広州市の地下鉄の広報担当者は、車両には女性用と書かれているが、「女性限定」ではないと強調し、強制的に乗客を分ける法的根拠はないと話した。

車両は平日の朝と夕方のラッシュアワーに後方の2両が女性専用になる。車両のドアにはピンク色の中国語で「女性車両」と書かれ、花のイラストが添えられている。

女性の半数が公共交通で痴漢被害

20180313_nyt_03

中国・広州市の地下鉄の女性専用車両に乗る女性たち。2018年2月5日撮影。(Giulia Marchi/The New York Times)

女性専用車両に対しては、地下鉄内の男性の態度についての真の問題から目をそらせているとの批判がある。

女性たちは長い間、混雑した電車内での痴漢行為に耐えてきた。国営紙の中国青年報の2015年の調査では、回答した女性の半数以上が国内の公共交通で「不適切な接触」の被害に遭ったと答えている。

公共交通におけるセクハラ問題に対する意識を高めようと、市内の若いフェミニストらの団体は昨年、広告キャンペーンのために6000ドル(約64万円)以上の資金を集めた。

ところが、団体の共同創設者のひとり、シャオ・メイリさんによると、市民の間に混乱を生じさせるとして当局はキャンペーンを認めなかった。

シャオさんは女性専用車両について、「本当にばかげている」と言う。「表面的には女性を守るためのように見えるけれど、セクハラを避けるには女性はひとつの場所にとどまっていなければならないと言われているということ」と批判する。

世界で4番目に多い利用客

20180313_nyt_04

中国・広州市の地下鉄のホームで女性専用車両の列に並ぶ人々。2018年2月5日撮影。(Giulia Marchi/The New York Times)

混雑の問題もある。世界の都市の交通システムの分析を行っている非営利サイト「Metrobits」によると、広州の地下鉄網は上海、北京、ロンドンに次いで世界で4番目に利用客が多い。当局によると、1日の利用客は約800万人に上る。

女性専用車両に乗っている男性の多くは、それを支持しており、誤って乗ってしまったのだと主張する。

「男性は女性に譲り、女性に対する思いやりを示すべきだ」と、銀行員のチアン・ホイさん(25)は言う。そう言いながらも彼は、女性専用車両に並ぶ列の近くを離れずにいた。「女性の体は男性の体よりも弱いのだから」

©2018 The New York Times News Service[原文:China’s Women-Only Subway Cars, Where Men Rush In/執筆:Sui-Lee Wee and Giulia Marchi](翻訳:Masako. M)

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    Ranking

    1. 「そうだ、京大行こう」/お金にならない学び #1

    2. やる気がでない人は充電の仕方が間違っていた!

    3. 副業でもっと稼ぎたい? このスキルがあなたを後押しする

    4. 更年期だけじゃない。誰にでも起こるホットフラッシュの6つの原因

    5. 平成生まれと昭和生まれの意識調査、意外な結果に

    6. これからは「生き方が働き方」に。好きなことを仕事にしていくヒント

    7. あなたの目は大丈夫? 働く女性の目元問題、ウソ、ホント。

    8. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    9. 「直感に従えば、必ず答えが見つかる」理由

    10. 雨だけど「髪、まとまってる! 」って歓喜したい

    1. 平成生まれと昭和生まれの意識調査、意外な結果に

    2. 信頼されている人は、この姿勢を忘れない

    3. 更年期だけじゃない。誰にでも起こるホットフラッシュの6つの原因

    4. もしも部下が発達障害だったら?

    5. やる気がでない人は充電の仕方が間違っていた!

    6. 犬 「なんて登り降りしやすいんだ!」

    7. 「いつでもおしゃれ」な人のワードローブのルール

    8. もっと早く知っておきたかった「独学」のこつ

    9. Facebookにサヨウナラ。しあわせな人間関係を呼ぶ4つの習慣

    10. 「何をやっても痩せない」から卒業!

    1. 性欲がないのは歳のせい? いいえ意外な理由があるんです

    2. 仕事ができる人ほどランニングをするのは理由があった!

    3. 「その症状はストレスのせい」と教えてくれる8つのサイン

    4. 「週一納豆」が身を助ける。納豆の驚くべきパワー

    5. もしも部下が発達障害だったら?

    6. 平成生まれと昭和生まれの意識調査、意外な結果に

    7. お金が自然と増えていく「貯金体質」の身につけかた

    8. 信頼されている人は、この姿勢を忘れない

    9. 【緊急座談会】他人事じゃない! 働く女性のリアルな「更年期」事情

    10. ヨーロッパで最も裕福な王族 トップ5

    中国の女性専用車両、座っているのは男性ばかり [The New York Times]

    FBからも最新情報をお届けします。