1. Home
  2. ライフスタイル
  3. 痛みを共有できる時代に。20代で困難を乗り越えるには? [MASHING UP]

痛みを共有できる時代に。20代で困難を乗り越えるには? [MASHING UP]

MASHING UP/マッシングアップ

1,144

201803_mu_difficulty_top

2018年2月22〜23日にトランクホテルで開催されたビジネスカンファレンス「MASHING UP」。Unleash Yourself (自分自身を解き放とう)のテーマの下、多彩なセッションやワークショップが繰り広げられました。カフェグローブはイベントに密着取材、パワフルな現場の様子をレポートします!

仕事、病気、育児など、降りかかる困難は人それぞれです。突如、自分の身に降りかかった大きな逆境に立ち向かい、乗り越えることは容易なことではありません。

20代で命と向き合って

壇上に並ぶ二人の登壇者。米良はるかさんは日本初のクラウドファンディングサービス「Readyfor」の創業者で代表取締役CEO。鈴木美穂さんは、日本テレビの記者(兼)キャスター、そして認定NPO法人マギーズ東京の共同代表理事です。エネルギーに満ちた晴れやかなお二人の共通点は、20代で命と向き合う経験をしたこと。お二人の経験から、医療分野に詳しいジャーナリストの古川雅子さんが引き出したのは、「大きな病気を経験して、どういう価値転換が起こったのか」でした。

201803_mu_difficulty_furukawa

ジャーナリストの古川雅子さん

米良さんが悪性リンパ腫と診断されたのは、29歳のとき。告知された時はステージがわからず、会社の経営からいったん離れる決意をしました。自分で下した決断とはいえ、「仕事から引き離されたときに、自分のアイデンティティを取られたと思った」そうです。

「本当にのめりこんでいた仕事がぱっとなくなったときに、不安になりました。苦しかったのが、朝、病院に向かうとき。通勤で歩いている人たちを見ながら、ビジネスからはまったく違う世界にきちゃったなと。しんどかったです。そこから病気が治るとしても、どういうふうに今後の人生を送ればいいのかと考えました」

幸いステージ1で標準治療がよく効くことがわかり、半年間という療養期間を成長のいい機会にしよう、と気持ちを切り替えることができたといいます。

201803_mu_difficulty_meraJPG

READYFOR株式会社の米良はるかさん

「療養中は、インプットの時間にしようと本ばかり読んでいました。リーダーの思想、歴史や哲学、経済の仕組みなど。いまがどういう時代で、私たちはどうしていかなくてはいけないのかというのがよくわかって、むしろその時間があってよかったと思えました」

その経験が、将来レールをはずれ、想像する未来を送れなかったとしても、自分なりに喜びを見つけて人生を楽しんでいけると思わせてくれた、と言います。

毎日死ぬ夢ばかり見ていた

201803_mu_difficulty_suzuki

日本テレビ、認定NPO法人マギーズ東京の鈴木美穂さん

いっぽう、鈴木さんは大学卒業後に日本テレビに入社し、天職と思うほど記者の仕事にのめりこんでいました。しかし入社3年目を迎えた24歳のある日、シャワーを浴びた後に胸のしこりに気づきます。病院に行ってみると、進行したステージ3の乳がんと診断されました。3日間徹夜しても大丈夫という体力の持ち主で、努力すればなんでもできると信じていた自分が、25歳も迎えられないかもしれない。大きな衝撃でした。

「治療中はうつ状態で、毎日死ぬ夢を見ました。海の中に歩いていくと、パーティーをやっていて、おばあちゃんにも会える。天国に行けば、新たな世界にいけるんだと。夢からさめると、髪の毛がない、歩けない、吐く。もう天国へ飛び降りたい、そう思っていました

でも、どん底を見たからこそ、世の中には様々な困難があるということに気づけた、と鈴木さんは振り返ります。

「社会復帰できたとしたら、そういった困難を助けられるような生き方をするので、助けてくださいと神様にお祈りしていました」

201803_mu_difficulty_3

そんな折に出会ったひとりの女性が、鈴木さんの価値観を大きく変えます。やはり乳がんを9年前に経験した女性。マンションの一室で、可愛い帽子やカツラのセレクトショップを開いていました。「ロールモデルを見つけたと思いました。私も9年後、こうやって同じように辛い思いをしている人たちの希望になれたらと」

将来のことを考えられる。このことが鈴木さんの心の立ち直りを大きく後押ししてくれました。そして、いまはクラウドファンディングを通じて、英国発祥の「マギーズセンター」を東京に立ち上げ、がんを経験している人や家族が誰でも訪れ、気軽に医療者に相談もできる場を運営しています。「自分が弱い立場になるのは大事なことで、世界中にある様々な悲しみを、あの原体験がなければ想像しきれなかったし、どうにかしたいとも思わなかった。あの経験が人生をつくっていると思います」

人生100年といわれるいま。誰もがなにかしら困難を抱えていく時代でもあり、痛みを共有できる時代にならなければならない。そして、どんなことがあっても、わたしたちはひとりではない。米良さんや鈴木さんの思いは、そこにあります。

201803_mu_difficulty_last

20代で困難を乗り越えるには?

MASHING UP 2018年2月22日 18:35-19:05 @トランクホテル 3F
米良はるか(READYFOR株式会社)、鈴木美穂(日本テレビ放送網株式会社認定NPO法人マギーズ東京)、古川雅子

撮影/YUKO CHIBA、取材・文/Kikuko Yano

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    Ranking

    1. 子どものスマホデビュー前に確認しておきたい注意点とポイント

    2. 「運気も肌も輝いている人」にならおう。ハッピーオーラをつくる5つの方法/春先美肌座談会[後編]

    3. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    4. 肌もボロボロになる? 女医に聞いた「花粉症の噂」の本当のところ

    5. 春の肌悩みは十人十色。でも「まずすべきこと」があるんです/春先美肌座談会[前編]

    6. 「うまく言葉にできない」なら。自分の感情を言語化し伝える力を強化するコツ

    7. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    8. これぞ安全策。会社に勤めながら、まずはライトな副業を始めてみよう

    9. できれば避けたい「気分の浮き沈み」。原因と対策について編集部座談会で考えてみた

    10. Sexが痛い!婦人科医からの性交痛治療アドバイス [The New York Times]

    1. 子どものスマホデビュー前に確認しておきたい注意点とポイント

    2. これぞ安全策。会社に勤めながら、まずはライトな副業を始めてみよう

    3. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    4. 「運気も肌も輝いている人」にならおう。ハッピーオーラをつくる5つの方法/春先美肌座談会[後編]

    5. 肌もボロボロになる? 女医に聞いた「花粉症の噂」の本当のところ

    6. 仕事が終わらないとき、生産性を上げることを考えるまえにするべきこと

    7. 「うまく言葉にできない」なら。自分の感情を言語化し伝える力を強化するコツ

    8. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    9. 春の肌悩みは十人十色。でも「まずすべきこと」があるんです/春先美肌座談会[前編]

    10. Sexが痛い!婦人科医からの性交痛治療アドバイス [The New York Times]

    1. その筋肉痛、心臓発作の前兆かも? 見逃しやすい8つの症状

    2. 子どものスマホデビュー前に確認しておきたい注意点とポイント

    3. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    4. 体験者が語る「卵巣がん」の怖さ。むくみや疲れをPMSだと思っていたら......

    5. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    6. 内向的な人でもきっとできます。「ゆるい人脈」の作り方

    7. 「運気も肌も輝いている人」にならおう。ハッピーオーラをつくる5つの方法/春先美肌座談会[後編]

    8. 仕事が終わらないとき、生産性を上げることを考えるまえにするべきこと

    9. Sexが痛い!婦人科医からの性交痛治療アドバイス [The New York Times]

    10. 肌もボロボロになる? 女医に聞いた「花粉症の噂」の本当のところ

    痛みを共有できる時代に。20代で困難を乗り越えるには? [MASHING UP]

    FBからも最新情報をお届けします。