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私の一歩は私の中に。やりたいことがわからない時の解決法 [MASHING UP]

MASHING UP/マッシングアップ

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2018年2月22〜23日にトランクホテルで開催されたビジネスカンファレンス「MASHING UP」。Unleash Yourself (自分自身を解き放とう)のテーマの下、多彩なセッションやワークショップが繰り広げられました。カフェグローブはイベントに密着取材、パワフルな現場の様子をレポートします!

新しい世界に飛び込みたいのに、あと一歩が踏み出せない。

そんなときに役立つのは、これまでの自分の「転機」を振り返り、「あのときの自分には、なぜできたのか」を振り返ること。未来の自分を形作るヒントは、過去の自分を動かしたもののなかにあるようです。

司法試験の直前に“家出”

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人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」日本代表 土井香苗さん(右)、「BUSINESS INSIDER JAPAN」浜田敬子編集長(左)。

「今日は私たちの話を聞きながら、皆さんにご自身の“転機”を振り返ってほしい」。

BUSINESS INSIDER JAPAN浜田敬子編集長の、こんな呼びかけから始まったセッション&ワークショップ。 一人ひとりの女性の活躍を願うコスメブランド「ポーラ」の企画に応じ、ゲストとして登壇したのは人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」日本代表の土井香苗さん。2008年にみずから日本支部を立ち上げ、国内および外交政策のなかで人権が優先課題となるよう、日本政府に働きかけるアドボカシーを担当しています。

土井さんの華々しい学歴は、まさにエリートコースそのもの。桜蔭中学・高校を経て、東京大学法学部に入学し、当時最年少の大学3年生で司法試験に合格。そのまま弁護士として安定した道を歩むこともできたのに、なぜよりハードな道を選んだのか。その転機は、司法試験の直前の“家出”にあったそうです。

鬱屈した10年を経て、大爆発

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「私の母は、過干渉というか過保護なところがあって。『勉強しろ』とガミガミいうわけではないけれど、勉強以外のことをするとイライラする。結果的に勉強しかできず、『これしかできないのに、勉強ができなかったら私に価値はない』とずっと思っていた。すごく自尊心の低い中高生だったんです」(土井さん)

司法試験を受けたのも弁護士になりたかったからではなく、「あなたはダメだから弁護士か医者の資格でもないと社会で成功できないわよ」というプレッシャーに押されてのことだそう。望まずに受験するには司法試験のハードルはあまりに高く、精神的に限界に達し、高校生だった妹と衝動的に家出をしてしまいます。

「それが私の転機。それまでの人生10年間、鬱屈していたぶん大爆発したんだと思います。中学時代に難民キャンプのルポ『人間の大地』(犬養道子著)を読み、難民を救う活動をしたいという夢があった。それを実現させようと思い立ち、アフリカ・エリトリアまで行ってしまいました」(土井さん)

当時、内戦を経てエチオピアから独立し、建国3年目だったエリトリア。ボランティアとして法律作りを支援していくうちに、弁護士という仕事の意義を見出し、帰国して司法試験をクリアした土井さん。当初は生活費を得るために離婚訴訟などを手がけ、ボランティアで人権問題に携わっていました。

しかし、100%人権問題にコミットしたいとの思いが募り、ニューヨークに留学して世界最大級の国際人権団体である「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」に参加。「フェローシップ(研究奨励金)をもらって潜り込んだんです」と言いつつも、ついには日本支部の設立まで認めさせてしまうのですから、その行動力たるや恐るべしです。

自分が続けていけることを見出そう

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転機となった“家出”とその後の大爆発について、土井さんはこう振り返っていました。

「東大に合格して1年間、人並みに遊んだりリセットする時間を持つことができて、やっと自分のやりたいことを冷静に考えて進んでいけるようになりました。もし私の親が『なんでもやっていいよ』というタイプだったら、学生時代からボランティアやスタディツアーで人権問題に関わったりして、適当にガスが抜けていたかもしれない。でもそういうのを一切やらなかったから、アフリカまで行かないと気が済まなかった、というところがありますね」(土井さん)

今の自分は“なにか違う”と思うのに、やりたいことがわからない。それは、土井さんのように最初の一歩を踏み出す前に、自分の本音から目を逸らしているせいかもしれません。浜田編集長は「やりたいことがわからない」という相談を受けると、「じゃあ、嫌なことはなに? やりたくないことはなに?」と聞くようにしているそう。そうすると、これだったら自分は続けていけるかも……ということが、そぎ落とされて見えてくるといいます。

大きなことを最初からやろうとしなくてもいい。自分が楽しいレベルでできること、サステイナブルにできることから始めればいいと、2人は語ります。

自分を大切に、正直に

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2人のトークを受けて参加者が取り組んだのは、「自分のこれまでの転機をカードに書く」というワークショップ。同じテーブルについた人とカードを見せ合い、そのとき自分はどう感じ、どう行動したかを発表します。

自分の転機を人に話すなんて……と、最初は気恥ずかしかったのも事実。でも実際にカードに書き出し、そのときの気持ちを語り合ってみると、自分がなにを取捨選択し、なにを大切に生きてきたのかが鮮明になっていくのを感じました。

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今回のワークショップ&セッションのタイトルは、「私の一歩は私の中にある」。その意味に気づいた参加者たちに、浜田編集長が出した次のお題は「未来の私」へのメッセージをカードに書くこと。

土井さんのメッセージは「自分に正直に」。

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「家出するまでの人生は他人の評価で生きていた。やりたいことをやるようになると変わる。自分に正直になることで、他人から比較も評価もされないオンリーワンの存在になれます」(土井さん)

浜田編集長は「自分を大切にする」。

「ずっと朝日新聞社で、『AERA』に17年。50歳ではじめて転職して、いま51歳です。私のやりたいことは“若い人たちにいいニュースを届ける”こと。これからもその思いを大切にしていきたい」(浜田編集長)

参加者も未来の自分へのメッセージを書き綴り、忘れないようにそれを自宅に持ち帰りました。自分の将来や、社会との関わり方がわからなくなったとき、きっと今日の記憶とこのカードが役に立つ。そう思わせてくれたセッション&ワークショップでした。

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私の一歩は私の中にあるーともに考える未来へのメッセージ

MASHING UP 2018年2月23日13:45 - 14:35@トランクホテル 3F/土井 香苗(国際 NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ)、浜田 敬子(Business Insider Japan

撮影/今村拓馬、取材・文/田邉愛理

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