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Q:アレルギー症状が出たり、風邪を引いているとき、頭がボーっとして、注意力が散漫になります。鼻詰まりは脳の働きにどんな影響を及ぼしますか?
A:そういう状況で「頭がボーっとする」人が多い理由は、実はまだ解明されていません。
「ボーッとする状態を、検査やスキャニングで症状として確認することはできません」と言うのは、ニューヨーク大学ランゴン・メディカルセンター耳鼻咽喉科のリチャード・リーボウィッツ医師。
しかし、そういう状態は確かに存在します。
アレルギーがある児童の学業成績は、アレルギーを治療しないでいると、他のクラスメートと比べて振るわないという調査結果が出ています。ひとつには、アレルギーの発症により、睡眠が妨げられ、倦怠感が引き起こされるため。ですが、他の要因も考えられます。アレルギーのある児童が、非鎮静性で効果が長時間続く持続性の薬を用いたアレルギーの治療を受け、学校の成績を向上させたことがいくつかの研究で示されています。
思考にも影響を及ぼす「サイトカイン」
「アレルギーとは、基本的に鼻腔に炎症が発生することです」。クリーブランド・クリニックのアレルギー専門医であるマーク・アロニカ医師によると、この炎症が、免疫応答のひとつとしてサイトカインというタンパク質の産出状態を引き起こすといいます。
また、風邪を引いた時も同じ現象が起こります。「このサイトカインは、ウィルス感染の防御に重要な役割を果たすのと同時に、私たちが正常に思考し、機能し、行動する能力にも影響を及ぼすのです」とアロニカ医師。その結果、アレルギー疾患を発症している人やひどい風邪を引いている人は、まるで霧がかかったように、世界がぼやけて見える感じがするのです。
また、免疫応答が、疲労感の引き金になることもあります。一度発症したアレルギー症状が、何週間も、または何か月も続く場合は、一晩ぐっすり眠るだけではその疲労感を取ることはできないでしょう。「アレルギーを治療すること。それに勝る解決策はありません」とアロニカ医師はアドバイスします。「アレルギー症状を抑えることができれば、頭がボーっとする感覚はなくなるでしょう」。
© 2017 The New York Times News Service[原文:Why Do Allergies Cause ‘Brain Fog’?/執筆:Karen Weintraub](翻訳:Ikuko.T)
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