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どちらを選ぶ?『夜はやさし』の一節を2名の調香師が香りで解釈

フレグランスブランド「ミラー ハリス」から、同じ小説の一説を、2人の調香師にそれぞれ香りで表現してもらう、という新作オーデパルファムが登場します。「スケルツォ」「テンダー」の2作です。

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@forget_me_not_originals

はじまりは、香りを想起させる単語があったこと

基になった小説は、F・スコット・フィッツジェラルドの傑作『夜はやさし』

「何年も前に読んだ『夜はやさし』を読み返していた2016年のこと。何章か読み進んだところで、「スケルツォ」という単語に目が留まりました。そしてその言葉を含む一説に、まるで香りをイメージさせる表現が用いられていることに気づいたのです」(ミラー ハリスCEO サラ・ロゼラム)

サラが魅了された一説がこちら。

彼女はまた歩き始め、ピンク色の雲のようにかたまって咲いている多彩なピオニーや、黒と茶色のチューリップ、スイートショップのショーウィンドウにあるシュガーフラワーのように透明でもろそうな、藤色の茎をもつバラの花などを両側に見ながら歩み続け—やがて、色彩の交響楽—スケルツォの最高潮に達したが、急にそれが空中にとだえてしまった

『夜はやさし』のおさらいから

新香水への理解を深めるため、まずは小説の背景を簡単に。

F・スコット・フィッツジェラルドの名作といえば、映画化もなされた『グレート・ギャツビー』。豪華絢爛、狂騒の20年代のアメリカを物語の舞台に1925年に発表された同作から9年後、世界恐慌後の、虚無感に包まれたような状況下で執筆・出版されたのが『夜はやさし』。

本作には登場人物のモデルになった夫妻がいました。南仏に暮らす、魅力的ながらも実は秘密を抱えた夫妻を主人公に、無垢と情熱、戦後の苦悩と新時代への希望、若々しさと成熟など、人生の光と影のコントラストを描いています。

いよいよ、新作香水のご紹介

スケルツォを担当したのは、マチュー・ナルダン。彼は優れた香料の生産地である南仏・グラースの出身。よって物語の舞台である南仏の庭園の香りを想像するのは容易だったそう。

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「ミラー ハリス スケルツォ オーデパルファム」50ml 16,500円、100ml 24,000円(税別)※2018年5月25日(金)発売(同5月9日(水)三越伊勢丹先行発売)

そこでまずは南仏の庭園でよく見られるトベラをセレクト。続いて「藤色の茎をもつバラ」からダークローズを、また「スイートショップのショーウィンドウにあるシュガーフラワー」とあることから甘さを感じる香りに仕上げることに。

さらに作中に漂う光と影のニュアンスを、ウードとパチョリを加えることで表現しました。こうして、タンジェリンに始まる鮮やかなトップノートは、次第にしっとりとしたノートへと移行していくのです。

一方、テンダーを担当したのはベルトラン・ドゥシュフール。彼はまず、小説の一説からブラックチューリップを核に選びました。

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「ミラー ハリス テンダー オーデパルファム」50ml 16,500円、100ml 24,000円(税別)※2018年5月25日(金)発売(同5月9日(水)三越伊勢丹先行発売)

「サラから構想を聞いてから1年以上にわたり、何か革新的なことがしたい! と考えてきました。そこで思いついたのが、緑色のチューリップが黒色へと変わるイメージ。南仏のフレッシュなグリーンフローラルノートと、書物の黒インクが混じり合う、そんな瞬間です」。

こうしてグリーン ヒヤシンスやシクラメンでグリーンノートを、ストラックス(蘇合香)やバニラで古書の黒インクを思わせる香りを表現。ラストノートで用いたムスクからは、日暮れから夜を想起させられます。

調香師自身の解釈を重視するため、香りを作り分けてもらうような細かな概要を両名に伝えることはなかったそう。ですが、同じ一文でも人によって解釈がまったく異なることは、本2作から明白。

どちらを選ぶか、香りの好みで決めるのもよいですが、どちらの調香師に共感するか、で選ぶのも面白そう。筆者個人は、主人公夫妻の隠された影の部分を知るにつれ、2人の姿を眩しいと感じた高揚感が落ち着いていったので、全体にミステリアスな印象のテンダーをつけてみたいと思っています。

ミラー ハリス

電話:0120-000-599(インターモード川辺 フレグランス本部)

ミラー ハリス

多田亜矢子

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