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プロが教える、ゆるぎない信頼を築くための3ステップ

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ニューヨーク・タイムズの記事「夫の隠しクレカ未払い約55万円。これってファイナンシャル不倫?」を読んで驚きました。アメリカ在住の筆者の周りでも、じつは似たようなことが知人に起こったんです。

クレカが原因で夫婦間の信頼が崩壊……

その知人とは、悠々自適の引退生活を送る70代のアメリカ人夫妻で、子どもはすでに成人。妻には夫に内緒にしていたクレジットカードの負債があり、自力では返済できなくなって、とうとう夫に打ち明けざるを得なくなったのです。夫妻にとっては返せないほどではなかったにしろ、新車が2台は買えるほどの金額。曲がったことやウソが嫌いな夫にとっては、なによりも妻が内緒でクレジットカードを使って借金額が増えていたことが大ショック。残念ながら、長年連れ添ってきた夫婦の信頼関係は崩壊してしまったようです。

「信頼」の専門家によるTEDトーク

そんなハプニングを聞いたあと、ハーバード・ビジネス・スクールで教鞭を執るフランシス・フライ教授のTEDトーク「How to build (and rebuild) trust」(日本語字幕なし)が目にとまりました。

教授は2017年、不祥事が続いて世間の信頼を失ったUber(ウーバー)の立て直しのために同社のコンサルタントをしたという、いわば信頼の専門家。なお、英語の「trust」は、日本語の信頼と信用の両方を含みます。

信頼の基盤になる3要素

フライ教授は、信頼には3つの要素があると語っています。

まず、authenticであること。その人らしさ、その人の真の姿、いつわりのない態度ということです。

つぎに、logic。つまり、論理、道理、行動の理由ですね。

そして、empathy。共感。自己中心ではなく、相手のことを思いやる気持ちがあるかどうか。

それら3つがしっかり確立することで信頼を築くことができるといいます。そのどれかが揺らいでいるとしたら、信頼も揺らいでいるのです。新しく出会った人と信頼を築きたいなら、また、失った信頼を取り戻したいなら、まずこの3要素を熟考してみましょう。

上の例だったら、妻にとってクレジットカードを使うことは自分の気持ちに正直だった行動で、自分らしさはあったのかもしれません。でも、「夫に黙って使う」「返済できなくなるまで使う」というのは、最初は意図していなかったかもしれません。その行動を続けたことは、理にはかなっていません。共感はどうでしょうか。夫がウソが嫌いな人だと知っていても、いえ、知っていたからこそ言えなかったのかもしれません。それこそがもっとも信頼を失う柱だったのです。

社会生活は信頼で成立している

トークの冒頭で、フライ教授はこういいました。

信頼を築く方法、そして失った信頼を取り戻す方法についてお話したいと思います。なぜなら、信頼こそがあらゆる行動の基盤であると信じているからです。もしお互いをもっと信頼できるようになれば、わたしたちはすばらしい進歩を遂げることができるでしょう。

人間関係の基本はなにかと聞かれたら、自分なら「愛」と答えるかなと思っていました。でも、このトークを見ると、やはり社会生活では、信頼や信用が基盤になっていることに納得が。レストランやタクシーなど、そしてオンラインショッピングなどのさまざまなサービスも、信用や信頼があるからこそ利用できるわけです。

スマホを置いて、相手の話を聞こう

立て直しのためにウーバー社に乗り込んで、フライ教授が最初に気づいたことは、会議に参加する社員の態度のひどさ。会議中でもみな自分のスマホでおたがいにメールし合っていたそうです。彼女が取った手段はまずスマホ禁止。おたがいの話にしっかり耳を傾けることから始めました。

もし信頼を失ってしまったら、まずは相手の話を聞くことから。自己保身や言いわけに走るのではなく、真摯な姿、論理、共感の3点を振り返る。そして、相手の立場や意見を理解したうえでの真摯な謝罪と対応、今後の防止策などを提示する。そのプロセスはどんな場合でも変わらないような気がします。

TED

ぬえよしこ

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