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仕事ができる人ほどランニングをするのは理由があった!

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新緑がまぶしく、気持ちのいい季節です。本格的に暑くなる前に、ランニングでも始めようかしらなんて、ふと思い立つような気候ですが、ただ走るだけではない心に効くランニング方法があるようです。

ウィリアム・プーレン著『心を整えるランニング』 より、マインドフルなランニング方法をご紹介します。

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ランニングは心の内側を観察する行為

マインドフルネスの基本は、“今、ここ”に意識を集中することだ。マインドフル・ランニングではこれに運動という要素が加わる。これによって静止した状態で行うマインドフルネスの瞑想よりも手軽に、心の内側を細かく観察する状態を経験できるはずだ。加えて、マインドフル・ランニングは、達成感が得やすいため、自信や積極的な気持ちを高めやすいというメリットもある。
4ページより引用

著者は、マインドフル・ランニングを心理セラピーに応用することを仕事にしている人物。セラピーの現場においてマインドフル・ランニングは、運動、言語療法、そして人類古来の叡智を源とするマインドフルネスとのパワフルな組み合わせであると語っています。マインドフル・ランニングは、健康で満ち足りた人生を取り戻すために、誰でも手軽に取り組めて、絶大な効果のある手法であるといいます。

たしかに、ランニングをしていると、いろいろと考えているうちに無に近い境涯を感じるときがあります。日常の細かいあれこれが吹き飛んで、目の前の道を見つめて走るということだけに集中するような感覚があるものです。それが“今、ここ”に意識が集中している状態に近いのかしれません。

マインドフル・ランニングがもたらすメリットについて、著者は以下の項目をあげています。

1. 「行き詰まり」から抜け出す
2. 怒りをしずめる
3. 人間関係を改善する
4. 目標達成を後押しする

一人で行うことで様々な物事を見つめなおすことができる一面と、二人で行うことで信頼関係の構築に至る一面があるようです。

いずれにせよ、過去や未来ではなく、現在に集中して走りながら自分の心の居場所を発見できるマインドフル・ランニング。忙しく働く私たちに、ぴったりの癒しの方法かもしれません。

走りながら怒りをマネジメントする

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怒りは、じわじわと人生を蝕んでしまう。怒りは、恋人を冷たくさせ、上司をいらつかせ、友人を気難しくし、子どもを反抗的にする。(中略)
不満を解消し、心を解放してくれるような、正当な理由に基づく怒りもある。その一方で、抑えることのできない、衝動的な怒りもある。(中略)
間違った怒りを頻繁に感じるようなら、マインドフル・ランニングが役立つはずだ。
128~129ページより引用

少し前に怒りとうまくつきあう方法「アンガーマネジメント」が話題になりました。仕事をしていて、かつ管理職などについていたら、自分の中に発生する怒りとの葛藤は日常的におこるでしょう。

そんなさまざまな怒りを放置していると、抑うつや不安、自己嫌悪、薬物中毒、人間関係の悪化などを招いてしまうと著者はいいます。しかし、怒りとはそう都合よく、自分でコントロールできるものではありません。普通に生活していたら、せいぜい、怒りが表に出ないように抑制することくらいです。

マインドフル・ランニングで怒りととともに走るという経験は、予期しない反応が起きることもあるといいます。怒りについて考えながら走ると、さまざまな感情が湧きあがってきて、声を荒げたり、涙を流したりする人もいるのだといいます。これ以上続けるのがつらいと思ったら止めてもいいし、そのまま走り続けてもいい。唯一の正しい方法があるわけではないので、走りながら、その感情や思考がどこからかやってきて、どこかへ過ぎ去っていく様子を観察することがよいのだといいます。

繰り返しながら、怒りをただ認識する術を身に着けていくことがポイント。穏やかな心の基礎になるものが、この認識する力なのだといいますから、マインドフル・ランニングは、怒りをやり過ごし、穏やかな心を手に入れるトレーニングになりそうです。

意思決定力を高めるのに役立つ

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マインドフル・ランニングは、意思決定力を高めるのに役立つ。自分の直感や意思決定プロセスを深く理解し、信頼できるようになるからだ。この効果は、マインドフルネスとランニングの相乗効果によってもたらされる。マインドフルネスによって、頭の中の雑音を消し去り、心の奥底にあるデリケートな真実に近づけるようになる。ランニングは、その真実を表面に浮かび上がらせ、身体を通して直観的に理解する力を高めてくれる。
155~156ページより引用

意思決定しなくてはならない場面、毎日山ほどあります。即決しなくてはならないものが多く、それが正しかったのかどうか、後になって迷うこともしばしば。そんな意思決定力を高めるためにも、マインドフル・ランニングが非常に効果的であると著者はいいます。

ある研究において、マインドフルネスの実践者は不確かなものへの許容度が高く、未知の状態でも決断力が高いことを示しているのだとか。“今、ここ”に集中することで思いがけないエネルギーや自由が手に入り、意図通りの選択がしやすくなるのだといいます。

意思決定できない理由に、ネガティブな思考のループを著者はあげています。そのループを客観的に眺めることが、ループを断ち切る鍵になるようです。さらには、先送りしたい気持ち、他人の評価、間違った選択への不安や恐怖なども複雑にからんできますが、突き詰めれば意思決定とは「創造的な自己認識」であるのだとか。身体を通してそのような問題と真摯に向き合えば、さまざまなフィードバックが得られるといいます。

走りながら感情を観察することで、心と身体の両方を通じて明確な決断が導きやすくなる。走ることで全身と向き合い、意思決定力を養われるのだとしたら、短い距離からでもランニングを始めたくなってきました。

心を整えるランニング

著者: ウィリアム・プーレン
発行: ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価:1,400円(税別)

Image via Shutterstock

ナカセコ エミコ

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