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「良い上司」は機嫌がいい。だからチームがうまくいく

仕事の本棚

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どんなに優秀で強いビジネスパーソンでも、たとえば疲れて帰ってきたとき、仕事で失敗してしまったとき。自分を支え、励まし、ときには軌道修正してくれる言葉が欲しくなるものです。

伊藤守著『いまここから始めよう』より、客観的に自分を見つめつつも、ダイレクトに心に染みる言葉の数々をご紹介します。

いまここから始めよう-1

他人から「無力感」を与えられていない?

多くの場合、問題は、
人があなたの価値を
認めてくれないことにあるのではなく、
あなたの自分自身に対する評価が
低すぎるところにあります。
低く評価しちゃう癖は、
どこで身につけちゃったんでしょうね。
014〜015ページより引用

本書は1993年からの数年間、著者が著してきたいくつかの本の中から厳選・加筆、再編された一冊になります。

著者は、日本人として初めて国際コーチ連盟(ICF)からマスター認定を受けた、日本のコーチング界における、いわば草分け的存在。コーチングを日本に紹介し、1997年には日本で最初のコーチ養成プログラムをスタート。やがて、2001年に会社を設立し、約26か国1700社を超えるリーダー開発や組織風土改革に携わってきました。

その著者は、自己評価の低さに着眼点を置いた文章を記しています。

会社組織などにおいて、自分の頑張りが正当に評価されないという事象は、よくある話です。どんなに立派なキャリアを積んできても、その努力が100%形になるということはそうはない。しかし、私たちはもしかすると、成果物の評価そのものよりも、自分自身に対する評価が人一倍低いのかもしれません。

世代的に見ても、真面目でストイックに頑張りがちな40代。問題は、どこかで誰かに「無力感」を持たされてしまっているところにあるのではと、著者は言葉を続けます。

忘れてはいけないのは、私たちの周りには、他に「無力感」を与えることで自分の権力を維持しているタイプの人間がいるということ。自分でおかした失敗そのものではなく、誰かに持たされてしまったいわれのない「無力感」には要注意です。

コミュニケーションは、スパークしてこそ!

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コミュニケーションの主体は、
話している側にあると
思われていますが、
コミュニケーションの主体は
聞き手の側にあります。
たとえ何を言ったとしても、
相手が受け取らなければ、
それまでなんですから。
それとね、
相手が受け取ったことが、
あなたの伝えたかったことなんです。
046〜047ページより引用

著者は、人と人との関係やコミュニケーションに関わるテーマを中心に、経営陣から一般の若い人に向けて幅広く活動してきたといいます。

「コミュニケーションをとる」ことこそが管理職として大事な行動であると、第一に教えられてきた私たちですが、その主体は聞き手にあると著者は語ります。

自分が思ったこと、してほしいことを伝える手段としてのコミュニケーション。そう思われていた時代もあったようですが、そうでもないようです。

人は誰かの話を聞きながらも、自分なりの解釈や意味づけを頭の中でしつつ、実は聞きたいように聞いているものです。ゆえにコミュニケーションを交わしたら、当然そこには双方の誤解と衝突が起こり得ます。しかしビジネスにおいては、ときにその誤解や衝突を「まあまあ」と大人の対応でいなすこともあるものです。

しかし、それではイノベーションは起こらず、新しい意味も解釈も生まれないのだとか。コミュニケーションを通じて生まれる問題の本質は、誤解や衝突との正しいつきあい方を誰も知らないというところにあるようです。

意見がぶつかり、スパークしてこそ違いがはっきりする。恐れずに、その違いを知ろうとすることこそが、コミュニケーションをとる醍醐味であるといえそうです。

「ご機嫌でいる」ことは最大の貢献

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日々ごきげんで暮らしている人の前では、
業績とか財産とか知識とか、

これまで自分がすがってきたものが、
ほんとうに色褪せて感じられるものです。
ごきげんな人は、
いつも面白いことを探している。
そっちに向けてキョロキョロしているわけです。
それに、
ごきげんな人の頭の中では、
いつもごきげんなBGMが鳴っている。
126〜127ページより引用

体調が悪い、天気が悪い……。人は不機嫌になろうとする理由を、いくらでも見つけることができます。逆に、いつも機嫌よくしているということは、至難の技のように感じてしまいます。

自分が機嫌よくしていることこそが、周りの人にできる最大の貢献であると著者はいいきります。たとえば、「こんなに頑張っているのに誰からも褒められない」という事象が起きたとき、客観的に振り返ると、はたから見て声をかけてもらえる余地がなかったのかもしれません。逆の立場になって考えたら、どんなに業績を上げていても機嫌が悪そうな人に対して、気軽に褒めるといった行動は、何だかハードルが高いものです。

そうはいっても、立場があるいい大人が、終始ご機嫌でいるということは、周りに示す威厳としていかがなものかという戸惑いを感じてしまったり。いつもご機嫌でいたら部下に馬鹿にされるのではないかという懸念も抱くところです。

しかし著者曰く、不機嫌でいるよりもそのほうがずっといいのだとか。ご機嫌な人は、いつでも目の前にあることに対して、楽しむ準備ができていて。逆に、不機嫌な人は、今ここにはない楽しいことを探しているから機嫌が悪い。

今あるものに対して、喜びや楽しみを見出していく視野の広さ。それこそが、常に大人がご機嫌で生きていくコツなのかもしれません。

いまここから始めよう


著者:伊藤守
発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価:1,200円(税別)

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ナカセコ エミコ

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