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婚約指輪は1人に1つ。小説みたいな女同士のラブストーリー

The New York Times

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結婚式を挙げたエリザベス・ヒギンズ・クラーク(左)とローレン・レイ・ポメランツ。2018年5月27日、ニュージャージー州で撮影(Danny Kim/The New York Times)

位置情報を使った出会い系サービスを提供するアプリ、Tinderで知り合った2人の女性。初めてのデートから交際に発展、不安をのりこえてのプロポーズ、そして結婚式をあげるまでのハートウォーミングな物語。さまざまなサプライズと繊細な心の動きがつづられて、まるでロマンス小説のよう。

出会いのきっかけはデートアプリ

エミー賞受賞歴を持つTV番組ライターでプロデューサーの、ローレン・レイ・ポメランツ(38)は、デートアプリTinderで、同じくライターのエリザベス・ヒギンズ・クラーク(34)のプロフィールに目をとめた。

素敵な人がいたら右スワイプ、ピンとこなければ左スワイプをするのがTinderの第一歩だが、「ちょっと心配で右スワイプはなかなかできなかった」というTinder初心者のポメランツ。3年前の当時はロサンゼルスに住んでいた。「エリザベスはすごく素敵な顔写真に、名前と年齢だけを添えていたわ。とても興味がそそられた」

一方、ほとんど同じタイミングで、ポメランツのプロフィールを見たクラークは、すぐに右スワイプ「どこかで会ったことあるかな?」とテキストメッセージを先に送ったのもクラークで、ポメランツはないと答えたが、偶然にも2人ともニュージャージー育ちで、それぞれの実家は車で1時間の距離だった。

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ウェディングドレス姿の2人の誓いのキス。(Danny Kim/The New York Times)

さらにテキストが交わされ、土曜日の午後3時に、ウエストハリウッドにある金物屋をカフェに改装した店で会うことになった。先に着いたポメランツは、「エリザベスが店に入ってくるのを見ていたわ。さっそうとした歩き方で自信がある感じ、あでやかなブルーのドレスに、流れるようなロングヘア。何者かしらって思った」

だが、クラークには自信なんてまるでなかった。その日の朝は仲のいい友人から、ニューヨークに戻ることを考えていると聞かされていたし、「数か月前に不意打ちみたいな形で、恋人に捨てられたばかりで、つらい時期だった。みんなからおいてきぼりにされて、仕事でもプライベートでも自分が望むところにたどりつけていなかった」からだ。だが、ポメランツは彼女をリラックスさせてくれた。「控えめだけど楽しい人柄で、ローレンとは話しやすかった」。カフェの勘定はクラークが払った。

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パーティの余興のシンクロナイズドスイミング。(Danny Kim/The New York Times)

2度目のデートでファーストキス

翌日、どちらが先にメッセージを送るかが問題だった。クラークは「普通、おごられた方がお礼のメッセージを出して口火をきるもの」といい、「でも、ローレンからは何もこなかった。だから、私はルールを破って自分からメッセージをした。もう一度、会いたかったから。ローレンから返事がきたのは6時間後で、最初のデートはうまくいったと思っていた私は、怖くなったし、とまどいもした」

自転車で小旅行中だったポメランツは、「何てメッセージすればいいのかわからなかった」と説明する。「エリザベスは、私がデートした女性としては3人目。私は積極的なタイプじゃないし、物事を進めるのは不安だった」が、夕方になってようやく心を決めて返信し、レストランでのディナーを提案したところ、彼女が選んだ店は、たまたまクラークのお気に入りの店でもあると判明したのだ。

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友人の祝辞を見守るカップル。(Danny Kim/The New York Times)

この2回目のデートは大成功だった。ワインを飲みながら、お互いの家族や仕事について語り合い、ポメランツの遅い返信も水に流された。そして食事を終え、それぞれの車に戻るときにターニングポイントが訪れた。バレットサービスに車を預けていたポメランツに、1ブロック先に駐車していたクラークが、こう呼びかけたのだ。「私の車のところまで一緒に歩かない? 店の前まで、あとで車で送るから」。クラークの車のなかで、2人はファーストキスを交わした。

3回目のデートでは、ポメランツの家で2人きりで映画を見た。宅配ピザを食べ、ウッドデッキでくつろぎながら、心を打ち明けて真情あふれる会話をした。「ローレンは家族の誰にも同性愛だと明かしていなかったから、この関係はうまくいかないかもしれないと覚悟した。彼女は素晴らしい人だけど、のりこえなければならないことが多すぎたし、あまり期待するのはやめようと自分に言い聞かせた」とクラークは振り返る。

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参列者に祝福される2人の花嫁。(Danny Kim/The New York Times)

それから4回目、5回目とデートが重ねられた。ポメランツは両親に、2人が真剣に交際していることを話すと決心し、ニューヨークに出張した際に両親と会ったが、幸い、両親はありのままの娘を受け入れてくれたという。クラークも「両親にきちんと話をしたローレンを誇りに思う。ニューヨークから帰ってきたあとは、いろいろな可能性が見えてきた」と語る。

1人目の花嫁へ

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式のあとのパーティで参列者とダンスをするカップル。(Danny Kim/The New York Times)

最初の1年はとにかく素敵だったと、2人は声を揃える。サンクスギビングやクリスマスなどの行事を一緒に過ごし、バリやメキシコへの旅行にも行った。2人の間で語りたい話題が尽きることはなかった。クラークがポメランツの家に引っ越してきて、2人は一緒に暮らしはじめた。そして、付き合ってもうすぐ丸2年という2017年7月、クラークはプロポーズをした。

その日、カリフォルニア州マリブに予約したホテルに到着したところで、クラークはロビーで1杯やりながら、クロスワードパズルをしようと持ちかけた(2人ともクロスワードの大ファンなのだ)。パズルを解いていたポメランツは10問目で、すべてのヒントが、クラークと一緒に2人でやってきたことであると気づいた。実はこれ、クラークが専門家に依頼して作ってもらった、カスタムメイドのクロスワードだったのだ。

ロマンティックなサプライズ

私の名前がマスに形作られてきて、どうして? って思ったわ。まさか特注のパズルだなんて」と、いささか混乱しているポメランツの前に、ダイヤモンドの指輪が差し出された。答えはもちろん「イエス」だった。

だが、思いがけないひねりが待っていた。幸福な週末を終えて帰宅した2人だが、クラークの心には、ある強い思いが芽生えてきたのだ。「私の指輪はどこ? 私だってプロポーズされたい!

2人の関係に不安の影が初めてのしかかってきた。

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結婚式の朝。髪をセットするエリザベス・ヒギンズ・クラーク。(Danny Kim/The New York Times)

女に生まれたからには

「私からもプロポーズをすべきだって感じたわ。私にくれた指輪は、エリザベス自身もとても気に入っているって話していたから、似たスタイルで私が好きな指輪をあげたら、きっと喜ぶと思ったの」と、ポメランツはすぐにヴィンテージのダイヤモンドの指輪を見つけて、家のあちこちに、質問を書いた宝探しカードを貼った。たとえば、「Remember the first time you came over? I do(家に初めて来たときのことを覚えてる? 私はイエスよ)」のように、質問は必ず「I do」で終わらせた。

最後のカードはウッドデッキに置かれた。3回目のデートで思いのたけを語り合った場所だ。感極まって「イエス」と呟いたクラークの前に指輪が現れた。しかし、意外にもクラークの反応は鈍かった。次の瞬間、ほとんど同時に2人は「指輪を取り替えない?」と聞いていた。「同じサイズだし、好きなほうを身につければハッピーじゃない」とクラークは屈託ない。

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孫娘の式に参列するベストセラー作家メアリ・ヒギンズ・クラーク。(Danny Kim/The New York Times)

2人の花嫁のための結婚式

今年の5月27日、クラークの祖母であり、サスペンスの女王と呼ばれるベストセラー作家のメアリ・ヒギンズ・クラークが、ニュージャージーに持つ屋敷で、250人のゲストを招いて2人の結婚式が盛大に開かれた。式の執行はニュージャージー州高等裁判所の裁判官である、クラークの叔母のマリリン・C・クラークが行い、司会はポメランツの親友で彼女が長く手がけたTV番組のエグゼクティブ・プロデューサーが務めた。

「2人がお互いを見つめる姿が本当に素敵」とメアリ・ヒギンズ・クラークは話し、まもなく出版される次の小説は2人の花嫁に捧げられると明かす。

「私たちはそれぞれ、のりこえなきゃいけない問題をクリアして、今日この日を迎えられたの。みんなのサポートのおかげだわ。エリザベスと結婚できたなんて夢みたい」と上気した顔のポメランツ。その隣では、晴れやかな表情のクラークが「妻ができてとてもうれしい。ローレンと一緒にいられるこの感激が、毎日ずっと続いてくれたらと思う」と喜びを表した。

©2018 The New York Times News Service[原文:Worthy of a Romance Novel, With a Touch of Mystery/ 執筆:Alix Strauss](翻訳:十河亜矢子)

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