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私の「判断」はなぜ揺らぐ/『働き方の哲学』2

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Image via Getty Images

視点を変えれば同じ景色も、グッとひらけて豊かになります。人財教育コンサルタントの村山昇さん著『働き方の哲学』は、そんな視点を73も集めた話題の書。

「よりよい仕事人生を送るためには、そうした“観(物事の捉え方)”をつくるのが大事」と話す村山さんに、カフェグローブ読者に多い女性リーダー層の悩みを聞いてもらいました。

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村山 昇(むらやま・のぼる) さん
キャリア・ポートレートコンサルティング代表。組織・人事コンサルタント。概念工作家。企業の従業員・公務員を対象に、「プロフェッショナルシップ」(一個のプロとしての基盤意識)醸成研修はじめ、 「コンセプチュアル思考」研修、管理職研修、キャリア教育のプログラムを開発・実施している。 ビジネスホームページ

第1回目はこちら

はっきり指示ができない私は、信頼されてないのかも……

【質問】40代チームリーダーです。リーダーとして判断を迫られることが常ですが、優柔不断でつい言葉を濁らせてしまいます。 このところメンバーからの信頼性も下がってきたような感じがします。 きっぱり確実に選択し、安心してフォローしてもらえるコツを知りたいです。

あなたの判断が揺らぐ理由は?

今は科学技術も色々進化したりして、どんどん製品やサービスが複雑化しています。何が正解かということは、簡単に言えない時代。私たちの仕事は、ますます正解のない問いに答えをつくり出す作業になっています。

ですからリーダーの判断も、ときに「△」になったり、ときに「○」になったり、あるいは「□」になったりと、状況によっていろいろ変わってきます。極端な状況では、いわゆる朝令暮改的に、朝「△」と判断したことが、夕方には「□」にならざるをえない場合もあるかもしれません。

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リーダーの判断が、「△」「○」「□」とまちまちであること自体は、悪いとも良いともいえないのです。実は、もう一歩踏み込んで考える必要があって……もしそれが一貫性のある原理や価値軸によって判断され、たまたま外面上いろいろになっているのであれば、それはむしろリーダーとして正当な判断です。

しかし、もしリーダーが優柔不断で、感情にまかせてコロコロ変わるのであれば、それはリーダーとして好ましくない判断です。ご質問の方がそういう状況だとまずいでしょう。

大事なのは「軸」があるかどうか

メンバーが困るのは、リーダーに基軸がないことです。基軸とは、原理原則、大切にしている価値、信条、理念、ビジョン、目的観のようなもの。リーダーとして大事なことは、自分の内に基軸を持ち、そうした基軸を普段からメンバーに語り、表明しておくことです。

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それを常日頃おこなっていれば、朝令暮改的に変わったりしても、「✕って言ったけど、その背後にはいつもと変わらない軸がある」と、メンバーが気づけば納得します。

もう一つ、基軸となるものを自分だけでつくってしまわないことも重要です。基軸をメンバーと共につくっていき、共有する。そういう日々の対話や討議、そのプロセス自体を進めることもリーダーの重要な仕事のひとつなんです。 このようにして、共有された軸をもとに、やがてメンバーが自律的に判断・行動するようになれば、チームは大人になります。

リーダーは「どうする?」と聞いちゃダメ

もう少し掘り進んで、リーダーの役割を考えてみましょう。

リーダーシップには2つの段階があります。通常リーダーシップというと「他者・集団を導くこと」ですが、これは2つめの発展段階の姿で、他者・集団を導く前に、自分自身を導くことが必要なのです。これが1つめの段階。

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すなわち、最初にセルフ・リーダーシップがあって、次にインターパーソナル・リーダーシップがある。そして、自己を導くにも、他者を導くにも、基軸を定めていかないといけません。自分にも他者にも一貫して貫けるものがあるかどうかが、リーダーになる資質なのです。

まず自分の思いがきちんとあって、それをメンバーに意見をもらいながら修正していく。だから、最初からリーダーが「どうする? どうする?」と揺らいでしまうのは危ないんです。

【まとめ】メンバーは、判断結果が◯なのか、△なのかということよりも、根拠となるもの、つまり元になる軸が知りたいのです。そこではっきりと、ぶれない軸を提示できるリーダーは信頼があります。
普段から判断の拠り所となっている基準や価値観を、メンバーと共有しましょう。「アカウンタビリティ(説明責任)」がぶれていなければ、メンバーはあなたを信頼してくれるはずです。

第3回目は7月27日(金)公開です。お楽しみに!

働き方の哲学──360度の視点で仕事を考える

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著者:村山昇
発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価:2,600円(税別)


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cafeglobe編集部

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