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他人ごとじゃない、「お墓どうするか」問題

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お墓のこと。どう心構えを持っておくべきなのか。

同世代の話題としては、そうそうよく出る話でもないのが現実。

米澤結著『お墓、どうしますか?』より、現代の墓事情についてご紹介します。

現代の墓は「多様化」している

少子高齢化はさらに進み、墓を子どもに守ってもらうという発想は、複数世代同居の家族であったとしても、当たり前の、現実的な選択肢ではなくなりました。家族形態、子どもの有無にかかわらず、人間は誰でもいつか必ず最期を迎えます。いわゆる「終活」がブーム的に盛り上がり、「自分らしく」という視点が生まれ、「(葬送を含む)墓の個人化」がマスコミでもてはやされるようになりました。中略現在の墓を含む葬送の傾向をひと言であらわすと「多様化」です。
104ページより引用

昔ながらの「墓を守る」という概念は、世相として従来よりはさすがに薄くなって来ている気がします。しかし、たまに耳にする「共同墓」「自宅供養」など、新しい墓の形が実際のところどんなものなのか、よく分かりません。

花が絶えない「共同墓」

墓と家族について研究を重ねている著者は、現在の墓の傾向は多様化していると語っています。1990年頃に生まれた共同墓は、登場当初は「身寄りのない人が選ぶ」というイメージであったのだとか。今では子どもの有無にかかわらず、選択肢の一つとして定着して来ているといいます。墓石が不要なので経済的負担が軽く、大勢が埋葬されるため、花や線香が絶えにくい賑やかな印象を受けます。

管理がしやすい「納骨堂」

都市部では納骨堂の需要も増えているのだとか。墓石を建てる必要がないため安価で室内管理がしやすい、などが支持される理由だといいます。収蔵形態にはロッカー式、棚式、仏壇式、お墓式などがあり、ハイテク仕様も話題になっているようです。

あなたのお墓の概念、昔のままでは?

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「家族とは何か?」に対する定型的な答えとして「標準家族」が用意された時代は過ぎたものの、その後に続くモデルケースが見つけられず、混沌としているのが現在。そんな時代に土地に紐づいた従来型の墓(=家族の象徴)を守ることは簡単ではありません。もちろん守っていける人、守っていける家族は、従来通りのやり方を続ければいいと思います。ただ、故人を思う気持ちがあれば、「守らなくちゃいけない」「残さなくちゃいけない」など、それを義務にする必要はないという認識を、社会で共有してもいいのではないでしょうか。
231ページより引用

著者はさまざまな人々にインタビューを試みていますが、親も子も高度経済成長期のころの意識で生活している家族が、意外とたくさんある現状が伺えたのだとか。特に、親世代は葬送以前に生活そのものが変わっていないというケースもあるようです。

「標準家族」という国が作った家族の形が理想とされ、みんながそれに向かって頑張った時代。それがあったから日本は経済成長を遂げた。そんな意識が世代を横断して今も根強いため、個が重視される時代といいながらも、墓のような昔ながらの問題については、なかなか意識が切り替わらないようです。

「守らなきゃ」よりも「思いやり」を

著者は、互いに尊重し合うこと、思いやることが大切であるといいます。後継家族がいないため、自分が好きなようにするとはいっても、人間は死んだ後、誰かの手を借りなければ、火葬されて遺骨にはなれない現実があります。自分と周りの人々を思いやる気持ちを忘れずにいれば、どういう形態をとったとしても、それは間違いではなのかもしれません。

親だけではなく、自分自身の最期も気になるところです。未婚者も既婚者も、子がいてもいなくても、死ぬときは一人。安心して暮らし、安心して死ねる仕組み作りは、社会全体のこれから抱える課題であると実感します。

お墓、どうしますか?

著者:米澤結
発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価:1,000円(税別)

Image via Shutterstock

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