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ホントの金額言いづらい。稼いでる妻が夫に伝える金額は「少なめ」

The New York Times

妻が夫より稼いでいる夫婦では、その格差がストレスにつながる傾向がある、とこちらのニューヨークタイムズの記事で伝えている。

そんな女性の割合は増えている。しかし、その夫婦間収入格差については、夫も妻もうそをつくぐらい居心地悪く感じているようである。

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Case Jernigan/The New York Times

妻は少なめ、夫は多めで人に言う

国勢調査局の新しい発表でわかったのは、収入について国勢調査での回答と雇用主がIRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)に報告した確定申告と比べてみたところ、報告にギャップがあったことだ。

異性間の夫婦で妻のほうが稼いでいる場合、妻は実際の収入より平均で1.5%ポイント少なく、そして夫のほうは2.9%ポイント多く報告していた。

夫の方が稼いでるほうが世間体がいい?

国勢調査の調査員であるマルタ・マレー・クロース氏とミスティ・L・ヘゲネス氏は、こう結論づけた。夫が稼いでいる方が社会的に望ましいと思われるので、意識しているかしていないかに関わらず数字をごまかすことになる。この社会的標準という考え方が回答を左右している。クロース氏らはこれを「manning up and womaning down(男性は男らしく、女性は控えめに)」と呼んでいる。

また、ほかの家庭でも報告に細かい違いはあったものの、妻が大黒柱の夫婦と比べて、男性と女性のギャップに違いは見られなかった。つまり、このギャップは社会的標準というよりは人的なエラーではないかということだ。

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Image via Shutterstock

稼いでる女性はシングルだったりするし

これらの事実からわかるのは、いかに性別役割がわずらわしいかということだ。人びとが生き方を変えるよりも、男女の役割についての変化の速度はずっと遅いようである。いまの女性には教育とキャリアがあるが、それでも大部分の夫婦では、妻が育児や家事を夫よりもずっと多くこなしており、男性は一家を支える稼ぎ手としてのプレッシャーをいまだに強く感じている。

女性のほうが男性より収入が高い場合、もともと結婚に至る率は低く、また離婚する可能性も高い(この傾向は変わりつつあるかもしれないが)。

夫たちは、自分より高収入の妻に脅威を感じている!

新しい調査や過去の研究でわかっていることは、現在では4分の1ほどの夫婦で、妻のほうが収入が多い。1980年代にはこれは18%だった。しかし、2017年のピュー・リサーチ・センターの調査では、良い夫であるには一家を支えられるべきだと答えたのは71%にのぼっている。いっぽう妻について一家の大黒柱であるべきだと答えたのは3分の1だけである。

結婚セラピストは、収入格差がある場合、夫が自信をなくしたり、妻が夫に対して尊敬を失ったりすると、結婚生活は危ういと述べている。経済学者たちは、男性にとってブルーカラーの仕事がなくなったことが不満につながり、そして婚姻数が減っている理由のひとつだと語っている。

男性は、自分より収入の多い妻たちに脅威を感じています。それは当然だと思います。でも、それがデータに現れているのは興味深いところです」というのは、ミシガン大学で家族経済学を研究するジャスティン・ウォルファーズ氏。「Upshot(アップショット)」の貢献者でもある。

稼いでいる妻は都会にも地方にもいます

国勢調査の調査員らは、国勢調査の答えや2003年から2013年までの確定申告から異性間カップルの収入を比べた。年齢は25歳から54歳、少なくともどちらかが収入のために仕事をしている夫婦が対象だ。

そしてわかったのは、女性のほうが稼いでいる夫婦の23%には目立った違いがあったことだ。これらの女性たちは、夫の方が稼いでいる妻の平均収入の2倍以上も稼いでいた。また、大学の学位を持っており、かつアフリカ系である割合が高かった

年齢と居住地区には違いがなかった。保守的な南部であろうとリベラルな都市区に住んでいようと、妻のほうが収入の多い夫婦の割合は同じだった。

この結果から、社会的規範がアンケートなどの答えにいかに影響を与えているかがわかる。「社会学者にとって比喩的な問いかけがあります。自分が研究している社会現象が、それを研究するために使うデータに影響を与えているならどうすればよいのでしょうか」とウォルファーズ氏は言う。国勢調査局は、ほかの調査と比べることで、収入についての国勢調査の結果の質の向上を目指していると言う。

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Image via Shutterstock

夫がへそを曲げないように

1970年から2000年までの国勢調査のデータを使い、シカゴ大学の経済学者が行った大規模な調査では、女性が稼いでいる場合、結婚につながる可能性は低く、また離婚する可能性が高いことが判明している。夫より稼いでいる妻は、自分の実力より低い職務を求める傾向があること、夫よりもずっと多くの育児と家事をしている傾向があることもわかった。これは夫が妻に対して脅威を抱かないようにするためだろうと考えられる。

シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスの経済学者で、この調査の著者のひとりである、マリアン・バートランド氏いわく、「標準的な性別役割が崩れたとき、夫は自分の価値が下がったように感じるので、それをなんとか埋め合わせようとする行動が生じます」

最近は、即離婚でもなさそうですが……

すくなくとも女性に対しては、性別役割についての考え方が、生き方の変化にゆっくりと追いついているようである。調査では、最近の夫婦では女性が稼いでいても、離婚につながる傾向は少なくなっているという。

しかし、男性に対する思い込みはなかなか変わっていないようだ。男性が無職、または実力より低い仕事に携わっている場合には、女性から結婚相手と見なされず、また、結婚した場合でも離婚される可能性が高い。

© 2018 New York Times News Service[When Wives Earn More Than Husbands, Neither Partner Likes to Admit It/執筆:Claire Cain Miller](翻訳:ぬえよしこ)

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