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夢の「週4日勤務」現実になる? NZの企業が立証

The New York Times

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給与は減らさず、週4日に

従業員に払う給与は週5日分のまま、勤務日を週4日に減らす実験を行ったニュージーランドの企業で、非常に良い手ごたえがありました。この企業では、週4日勤務の本格化を検討することにしたといいます。

ニュージーランドの「パーペチュアル・ガーディアン」は、遺言信託を扱う会社。2018年3月と4月に、勤務時間を週40時間から32時間に減らしたところ、従業員240人が家族と過ごす時間や料理、家庭菜園、エクササイズなどに費やす時間が増えた一方で、生産性が大幅にアップしました。

仕事量は落ちない。さらにオフ後はパワーアップ

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従業員たちからは、ワークライフバランスが24%向上したとの報告がありました。そしてオフ後には皆、パワーアップして仕事へ戻ってきました。

同社ではこの実験がスタッフに与えた効果を2人の研究者に評価してもらいました。オークランド工科大学、人材管理(HR)学教授のジャロッド・ハー氏はこう語ります。

「管理者たちに聞くと、スタッフの創造性はアップし、遅刻や早退、長時間休憩がなくなるなど出勤状況も改善されました」

「5日でやっていた仕事を4日でしても、実際の成果は変わりませんでした」

「それは、その分ハードに働いたからではなく、それまで無駄にしていた時間をうまく使い、賢く働くようになったからです」

スウェーデンやフランスでも同じ実験が

これまでにも個人の生産性を向上させる方法として、勤務時間を減らすという同様の実験が試されたことがあります。

スウェーデンのヨーテボリでは、1日6時間勤務をトライしたところ、スタッフがこなした仕事の量は1日8時間と同等か、それ以上でした。

ただし、フランスでは2000年に週35時間労働にしてみたところ、競争力が落ち、人件費が上がったという声が企業側から上がったこともあります。

「賢く働く方法」を自分で探す習慣がつく

「パーペチュアル・ガーディアン」の場合、スタッフは、勤務日数が減ったことがモチベーションアップにつながり、オフィスにいる間の生産性を高める方法を自分で探すようになったと述べています。

2時間かかっていたミーティングは30分に減らし、気を散らさず集中して仕事をする時間が必要だということを同僚同士、互いに知らせるサインを作ったといいます。

同社創業者のアンドリュー・バーンズ氏は、週40時間分の給与を払いながら、週32時間勤務にした企業は世界で初めてだと思う、と話します。

他の企業で行われた例であるのは、週40時間分をより少ない日数に詰め込んで勤務日数を減らすか、社員がパートタイムで働くことを選べるようにして給与も減らすかの方法だといいます。

ポイントは「時間数よりも成果」

バーンズ氏が週4日勤務のアイデアを思い付いたのは、2つのレポートを読んだことがきっかけでした。

1つは、雇用されている人が生産的に過ごすのは、1日のうち3時間に満たないというレポート。もう1つは、集中力の欠如は、睡眠不足やマリファナを吸った場合と似た生産性ダウンをもたらす可能性があるというレポートでした。

バーンズ氏は今回の実験で、人を雇う場合に管理側が契約交渉の基本とすべきポイントは、従業員がオフィスにいる時間数ではなく、目標とする成果だという結果が示されたといいます。

「そうでなければ、雇う側はスタッフに対し、『何をして欲しいのか伝えるのが面倒だから、ただ出社してくれれば給料を払うよ』と言っているのと同然です」と、バーンズ氏は強調します。

「契約とは、生産性のレベルについて合意を交わすものであるべきです」「同じ仕事を少ない時間でできるなら、なぜ給与をカットする必要があるのでしょう?」

子育て中の女性に最も効果大

バーンズ氏によれば、このトライアルで最も恩恵を受けたのは、子育てをしながら働く女性たちでした。産休から復帰した女性は、パートタイム勤務を希望するケースが多かったのですが、仕事ぶりはフルタイムの時と変わらなかったからです。

同社で顧客担当マネージャーとして働くタミー・ベイカーさんも、バーンズ氏の言葉にうなづきます。オークランド在住のベイカーさんは、2人の子どもを育てながら働いています。

毎週休日は、個人的な用事や約束事をこなしたり、食料品の買い出しをしたり。オフの日が増えたことで週末、家族と過ごす時間が増えたといいます。

いつもより「多く仕事をした」実感

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ベイカーさんがこの実験で気付いたのは、それまでは仕事のタスクの間を飛び回るようにしていて、集中力が薄れていたということ。

「今回のトライアルでは仕事の生産性に焦点が当てられたので、一度に一つのことを集中してやるように心がけ、そこから外れているなと感じたら、意識して戻るようにしました」とベイカーさん。

「毎日の終わりには、いつもよりだいぶ多くの仕事をしたな、と感じました」

省エネなど社会へのポジティブ効果も

さらに同社では毎日オフィスにいるスタッフが通常よりも20%少なかったことで、電気代もカットできたとか。多くの企業が勤務時間を減らす戦略を採用すれば「ラッシュアワーの車が20%減るとか、都市設計の中でもっとコンパクトなオフィス指向になるなど」、社会の多方面にわたる効果もあるかもしれないとベイカー氏はいいます。

同社では、今回の週4日勤務を定着させることを検討するそうです。

ニュージーランドの職場環境担当相、イエイン・リーズ・ギャロウェイ氏は「あまりに多くのニュージーランド人が長時間、働きすぎている」と指摘し、「企業がより良い働き方を発見するのは素晴らしい」ことだと述べています。

そして「より賢く働くという、今回の例を評価し、もっと多くの企業が実践することを奨励したい」と言っています。

© 2018 The New York Times News Service[原文:A 4-Day Workweek? A Test Run Shows a Surprising Result/執筆:Charlotte Graham-McLay](翻訳:Tomoko.A)

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