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あなたが美術館で見ているものは、作品じゃなくてファインダーかも……

The New York Times

電子機器が普及した現在の世の中に、スマホの画面やカメラのファインダーを介さずに美術館の作品を見て回る人はどれくらいいるのだろうか、という疑問が研究者の中で話題になりました。何かデータがあるというわけではありませんでしたが、彼らはその数字が確実に増えているという確信がありました。

そこで、ニューヨーク・タイムズのフォトグラファー、ルース・フレムソンが調査のために実際に美術館を訪れて、鑑賞中の人々を撮影して回りました。

“作品を撮影するだけ”は、あり? なし?

大量に撮影された写真の中で、プロのフォトグラファーが使うような本格的なカメラを持って作品を撮影していたのは、たった2人でした。それ以外のほとんどの人はコンパクトサイズのデジカメや、スマホのカメラを使って撮影していました。写真の撮り方も時代とともに変化していることが分かります。

読者のみなさんは、美術館で作品を撮影することに賛成ですか? もちろん、禁止されていなければ問題ない行為ですが、その作品を見たという証拠を残すためだけに撮影しているようにも見える、その光景を見て、少し複雑な思いを抱く人もいるでしょう。本来カメラは人とつながったり、すぐに消え去ってしまう経験そのものを記録に残すためのものです。

写真のもつ“偶然性”のおもしろさ

しかし、ルースさんが撮影した写真を見ていると、思わぬ副産物があることに気が付きました。ある男性がシンディー・シャーマンさんの作品(写真8)の写真を撮っているシーンには、まるで本当に目の前の女性を撮影していて、女性もその男性のためにポージングしているかのようなリアリティがあります。

これは「アート作品を撮影している人を撮影する」というアートなのかもしれません。そしてそれは、作品を撮影する人がいるからこそ成り立っているものなのです。

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    ウルス・フィッシャー作のキャンドルアートを撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

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    ナサニエル・メラーズ「ヒッピー・ディアレクティクス」を撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

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    ノーマ・ジーンの一般参加型アート「 #Jan25 (#Sidibouzid, #Feb12, #Feb14, #Feb17…) 」を撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

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    ウルス・フィッシャー作キャンドルアートを撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

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    ウルス・フィッシャー作 キャンドルアートを撮影する女性(Ruth Fremson/The New York Times)


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    同上(Ruth Fremson/The New York Times)

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    同上(Ruth Fremson/The New York Times)

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    シンディー・シャーマン作品を撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

©2011 The New York Times News Service[原文:When the Camera Takes Over for the Eye/ 写真:Ruth Fremson/執筆:Roberta Smith](抄訳:今西翼)

NYTimesが激写した、言葉よりも多くを語る12枚の写真

アートが自分を開放してくれる、これまでの自分を超えさせてくれる、どこか遠いところに連れて行ってくれるもの。The New York Timesに掲載...

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美術館キュレーターにも広がるダイバーシティの波

白人以外はキュレーターになれない。そんな壁を打ち破り、美術館スタッフにも多様性を求める動きがアメリカで生まれている。ニューヨーク・タイムズ掲載記事。

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