1. Home
  2. ライフスタイル
  3. あなたが美術館で見ているものは、作品じゃなくてファインダーかも……

あなたが美術館で見ているものは、作品じゃなくてファインダーかも……

The New York Times

電子機器が普及した現在の世の中に、スマホの画面やカメラのファインダーを介さずに美術館の作品を見て回る人はどれくらいいるのだろうか、という疑問が研究者の中で話題になりました。何かデータがあるというわけではありませんでしたが、彼らはその数字が確実に増えているという確信がありました。

そこで、ニューヨーク・タイムズのフォトグラファー、ルース・フレムソンが調査のために実際に美術館を訪れて、鑑賞中の人々を撮影して回りました。

“作品を撮影するだけ”は、あり? なし?

大量に撮影された写真の中で、プロのフォトグラファーが使うような本格的なカメラを持って作品を撮影していたのは、たった2人でした。それ以外のほとんどの人はコンパクトサイズのデジカメや、スマホのカメラを使って撮影していました。写真の撮り方も時代とともに変化していることが分かります。

読者のみなさんは、美術館で作品を撮影することに賛成ですか? もちろん、禁止されていなければ問題ない行為ですが、その作品を見たという証拠を残すためだけに撮影しているようにも見える、その光景を見て、少し複雑な思いを抱く人もいるでしょう。本来カメラは人とつながったり、すぐに消え去ってしまう経験そのものを記録に残すためのものです。

写真のもつ“偶然性”のおもしろさ

しかし、ルースさんが撮影した写真を見ていると、思わぬ副産物があることに気が付きました。ある男性がシンディー・シャーマンさんの作品(写真8)の写真を撮っているシーンには、まるで本当に目の前の女性を撮影していて、女性もその男性のためにポージングしているかのようなリアリティがあります。

これは「アート作品を撮影している人を撮影する」というアートなのかもしれません。そしてそれは、作品を撮影する人がいるからこそ成り立っているものなのです。

  • throughfinder_01

    ウルス・フィッシャー作のキャンドルアートを撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

  • throughfinder_02

    ナサニエル・メラーズ「ヒッピー・ディアレクティクス」を撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

  • throughfinder_03

    ノーマ・ジーンの一般参加型アート「 #Jan25 (#Sidibouzid, #Feb12, #Feb14, #Feb17…) 」を撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

  • throughfinder_04

    ウルス・フィッシャー作キャンドルアートを撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

  • throughfinder_05

    ウルス・フィッシャー作 キャンドルアートを撮影する女性(Ruth Fremson/The New York Times)


  • throughfinder_06-1

    同上(Ruth Fremson/The New York Times)

  • throughfinder_07

    同上(Ruth Fremson/The New York Times)

  • throughfinder_08

    シンディー・シャーマン作品を撮影する男性(Ruth Fremson/The New York Times)

©2011 The New York Times News Service[原文:When the Camera Takes Over for the Eye/ 写真:Ruth Fremson/執筆:Roberta Smith](抄訳:今西翼)

NYTimesが激写した、言葉よりも多くを語る12枚の写真

アートが自分を開放してくれる、これまでの自分を超えさせてくれる、どこか遠いところに連れて行ってくれるもの。The New York Timesに掲載...

https://www.cafeglobe.com/2018/09/nyt_photo.html?test2018_01

美術館キュレーターにも広がるダイバーシティの波

白人以外はキュレーターになれない。そんな壁を打ち破り、美術館スタッフにも多様性を求める動きがアメリカで生まれている。ニューヨーク・タイムズ掲載記事。

https://www.cafeglobe.com/2018/08/nyt_museums.html?test2018_01

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    Ranking

    1. 盲点でした。1日をおよそ25時間にする方法

    2. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    3. がんばれ、私たち。愛と悲哀のスキンケア川柳

    4. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    5. 収入アップを狙うなら、3つの見地から考えよう

    6. 長子はIQが高い? きょうだいの生まれ順が、あなたの性格に与える影響

    7. これから訪れる人生の危機を予習できるアラフォー必読小説

    8. 上司より先に帰りづらい問題。若手社員が先輩に提案するのは「ポジティブな帰り方」

    9. ポイントは割り下の黄金比率。究極の「すき焼き」レシピ

    10. 博学多才タイプ

    1. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    2. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    3. 盲点でした。1日をおよそ25時間にする方法

    4. がんばれ、私たち。愛と悲哀のスキンケア川柳

    5. 秋冬の乾燥に立ち向かえ。みんなのカサつき肌対策

    6. ビル・ゲイツの親友もすごい人だった。彼が語る「早いうちに習慣化させるべきこと」とは

    7. 若手社員に「仕事の断り方」を聞いてみたら回答が斜め上を行っていた

    8. 貯金が得意な人の特徴が、全然当てはまらなくてグサッとくる......

    9. 博学多才タイプ

    10. ポイントは割り下の黄金比率。究極の「すき焼き」レシピ

    1. 人生は辛いことも多い。でも、少しでも楽に生きたいなら「三毒」を離れること

    2. 30日間、毎日3.7リットルの水を飲んでみてわかったこと

    3. 頭の良さは努力しても変わらないと思っている人は「多重知能理論」を知ってほしい

    4. 女医さんに聞く、 誰にも聞けないデリケートゾーンのトラブル解決法

    5. あなたの「怒りタイプ」がわかる。アンガーマネジメント診断

    6. 秋冬の乾燥に立ち向かえ。みんなのカサつき肌対策

    7. 靴を脱いだときの「足のニオイ」が怖くなくなる方法

    8. 「正しく生きるな、賢く生きよ」。世界中で愛読されている名作から学ぶ人生訓

    9. 「頑張ります!」はバカっぽい? 語彙力を高めて教養がある大人になるために

    10. 心の痛みは「現状は間違っている」ことを教えてくれる重要なシグナルです

    あなたが美術館で見ているものは、作品じゃなくてファインダーかも……

    FBからも最新情報をお届けします。