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卵子凍結はキャリアのため? いいえ、パートナーがいないから

The New York Times

「キャリアは滞らせず、卵子を凍らせる」

これは、ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌の2014年の記事の見出しでした。この年、フェイスブックとアップルは、卵子凍結保存を従業員の福利厚生に導入。それ以来、数えきれないほどの解説記事が書かれ、キャリアアップのために「出産を遅らせること」の長短が討論されてきました。

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Image via Getty Images

卵子凍結は「キャリアのため」じゃない

卵子凍結保存をする女性は世界中で増えています。その多くは学歴の高い女性ですが、最近の調査によれば、その決断はキャリアとはあまり関係がないようなのです。卵子凍結を1周期したことのあるアメリカとイスラエルの女性150名に聞き取り調査した結果、第1の要因としてキャリアプランニングが挙げられたのは2回だけでした。

その代わり、多くの女性には別の理由があったのです。それは、ともに家族を築きたいと思える男性に出会えていないということでした。

「パートナーがいないから」が圧倒的

「これまでのステレオタイプは、野望を持つキャリアウーマンがキャリアアップのために卵子凍結保存を選ぶというものでした。現時点ではそれは当てはまりません」と語るのは、イェール大学の医療人類学者、マルシア・インホーンさん。調査をした専門家のひとりである彼女は、7月2日スペインで開催されたEuropean Society of Human Reproduction and Embryology(欧州ひと生殖医学会)の会議でその調査結果を発表しました。

この調査で、卵子凍結クリニックを訪ねた30代半ばから後半の女性のほとんどは、その時点ですでにキャリアを確立していることがわかりました。

キャリアのために卵子凍結をしていたのではなかったのです。理由は、圧倒的にパートナー問題でした」とインホーンさんは述べました。卵子凍結の費用を負担してくれる会社に勤めている人たちでさえ、それが主な理由だったのです。

40歳が見えてきて、独身なのにパートナーがいないという理由で卵子凍結をするなんて常軌を逸していると感じる女性もいるかもしれませんが、そんなことはないのです。アメリカとイギリスで行なわれた他の調査でも同じような結果が出ており、パートナー問題が卵子凍結の主な動機になっていることが判明したのです。

パートナーがいる女性も、している

この調査結果はまだ公には発表されていませんが、対象者はアメリカの不妊クリニック7か所から集められました。東海岸またはサンフランシスコ地区の都市部に住む29歳から42歳の女性で、その4分の3が35歳から39歳の間でした。

調査をしたのは、インホーンさんと、イェール不妊治療クリニックディレクターのパスクアレ・パトリッツィオ氏およびハイファ大学のダフナ・ビレンバウム・カーメリオフさん。対象者には独身女性もいれば、パートナーがいる女性も。3人は、卵子凍結にいたった経緯を尋ね、その答えを分析して主な動機を探りました。

いつ妊娠出産できるか分からないから

参加した女性のうち、85パーセントが独身で、ほとんどが異性愛者でした。独身女性の約半数が家庭を築きたい男性にめぐり合えるかどうかわからないので、クリニックへ来たと答えました。つぎに多かったグループは離婚や別れを経験した女性たち(卵子凍結保存が離婚調停に含まれている場合もありました)。そのつぎは海外転勤に際して、まず卵子を凍結するのが賢明だと考えた女性たち。それから、ひとりで出産して育児をする覚悟のある少数派。キャリアプランニングは最後の最後だったのです。

現在パートナーがいる女性のうち15パーセントは、独身女性とあまり変わらない理由から卵子凍結保存をしていました。つまり、パートナーがいるとはいえ、男性のほうは子どもに興味がないか、心の準備ができていないというものでした。

男性は教育レベルの高い女性とつきあいたくない

なぜ、こんなに多くの女性たちがパートナー探しに苦労しているのでしょうか。人口統計学者たちによる仮説のひとつに、人口統計に関係しているというものがあります。アメリカ、カナダ、イギリス、日本、ノルウェー、オーストラリアなど先進国では、男性よりも教育レベルが高い女性が増えています。これが男性にとって魅力的ではないというのです。

あるアメリカ人医師はインホーンさんの調査のなかでこの懸念を述べています。「男性のほうは(教育レベルの高い女性とは)交際したくなくて」、そうではない女性と付き合いたいのです。一方で教育レベルの高い女性のほうは学歴のない男性はお断り。だから「出会いの確率は0.09パーセントぐらいではないでしょうか」

あなたのせいではない

調査対象者には卵子凍結によってパワーを得たと感じている人もいましたが、共通していたのはなんといっても失望感でした。

「なぜわたしが? なぜこんなふうになってしまったのかしら?」、この問いかけをよく耳にします。そう、確かにキャリアに注力してきたけれど、男性とだって付き合ってきたのです。本人も、友人も、人生のこの段階においてパートナーがいないことになっているなんて、予想もしていなかったのです。

「あなたのせいではないのです」と、インホーンさんは女性たちに言ってあげたくなったそうです。「同じ状況の女性がほかにも何千人といるのですから」

© 2018 New York Times News Service[Lots of Successful Women Are Freezing Their Eggs. But It May Not Be About Their Careers/執筆:Heather Murphy](翻訳:ぬえよしこ)


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