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いろんな生き方があっていい。ウィーン流女性エンパワメント

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自分の仕事の仕方はこれでいいの? キャリアを伸ばすには何をすればいい? そう考える女性たちに応えるためのビジネス・ライオット・フェスティバル(Business Riot Festival)というイベントがオーストリアの首都ウィーンにあります。

業種や立場を超え、女性同士が交流し学べる場を

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Photo: Marisa Vranjes

普段は出会うことがない異業種の女性同士が情報交換し、新しい知識やスキルを身につけられる。そんな場づくりを目指す、3人の女性を中心としたチームによって運営されています。

2015年の立ち上げ以来順調に規模を拡大し、2018年には3日間で約800人が来場しました。プログラムは会社員、フリーランス、起業家と、あらゆる働き方をする人に対し役立つ情報を提供するもの。

履歴書の添削やプレゼン方法指南など、とても具体的な内容です。また、リーダーシップ、対立をうまく収めるコンフリクト・マネジメント、資金調達や税金対策のノウハウなど、トピックも多岐にわたっています。

別イベントでは4500人もの人々が参加

運営チームは、2018年にはビジネス・ライオット・フェスティバルと同時期に、フェミニズムをテーマにした「RRRiot Festival」という別イベントも開催しています。

研究者によるレクチャーや、ITから農業まで多彩な専門分野で活躍する女性が、それぞれの現場での経験を語るトークなどを提供。デザイン、映画、演劇などのカルチャー分野のプログラムが多いのも特徴です。

童話やアニメなどでの女の子の描かれ方を子供と一緒に考えるワークショップ、3Dプリンターを使ったものづくり教室、コーラスを通した発声レッスンなど、参加型のセッションも盛りだくさん。

その他にもクラブイベント、ライブ、映画上映など全部で40以上のプログラムで構成されています。ウィーン市内の各地で7日間に渡って開催されたRRRiot Festivalはのべ4500人もの人々が参加するほどの盛況となりました。

主催者は、異業種で活動する3人の女性

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Business Riot とRRRiot Festival主催者のエリザベス・グロスシェードルさん(左)とテレーズ・カイザーさん(右)

運営チームの主要メンバーは3人の女性です。

監督・制作マネージャーとして映画界で活動するテレーズ・カイザーさん。キュレーターなどを経て現在は現代美術の研究で博士課程を履修中のカタリーナ・ブランデルさん。そして政府機関の対外経済政策チームや、大統領選に出馬した女性候補の陣営で仕事をした経験を持つエリザベス・グロスシェードルさん

10月初旬に開催されるワークショップの直前、準備の合間をぬってエリザベス・グロスシェードルさんとテレーズ・カイザーさんにお話を伺いました。

女性3人で女性のためのイベントを始めた理由

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——イベントを始めたきっかけは?

グロスシェードルさん「全く別の業種で仕事をしてきた3人ですが、みな他分野で働く女性と意見交換ができる場がほしいと考えていました。納得いかないことに直面した時は文句を言うだけでなく、解決策を模索する必要があります

そのために様々な女性同士が交流できるコミュニティ、そして女性があらゆることにチャレンジできるプラットフォームを作りたいと思ったのがきっかけです」

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カイザーさん「私ともう一人のメンバーのカタリーナは、学生時代からの友人です。2人とも政治科学を専攻していて、国連関連のプログラムに参加したときに知り合いました。2014年に2人で女性のネットワーク作りを支援するNPOを立ち上げ、翌年に第一回目のビジネス・ライオット・フェスティバルを開催しました。そして2016年からグロスシェードルが加わりました。

イベント運営は本当に大変で、お金にはならないし、失敗もたくさんあって……。毎回、直後にはもうやめようという思いがよぎるけど、数日すると『次はこんな人を呼ばない?』というように、メッセージのやり取りが始まるんです」

グロスシェードルさん「得意分野が違うからこそ補いあえるし、一緒にプロジェクトをやるのが楽しいんです。イベントに来てくれるみなさんにも、会場で新しい出会いを見つけ、友情やビジネスのパートナーシップを育んでもらいたいと願っています

スピーカーは多様な働き方をする女性たち

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——アートやスポーツ、農業など実に多岐にわたる分野で、多様な働き方をする女性をスピーカーに呼ばれていますね。

グロスシェードルさん「企業社会ではかなり前から女性の地位向上がうたわれてきて、不十分とはいえ職場環境も改善されつつあります。でも、それ以外の現場ではどうなのか? 様々な分野に光を当て、互いにノウハウを共有できたらと考えています

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カイザーさん「あと、キャリアの定義を限定したくないとも思っています。大事なのは、どう生き抜いていくかということ。お金に頼らないよう工夫しながら、自分のペースで暮らしたい人もいますし」

グロスシェードルさん「立派な仕事を見つけ、たくさんお金を稼いで、いい家に住んで、初めて社会人として認められる。そうした考えに縛られるのではなく、いろんな見方をする人々が集まってコミュニケーションを取れるようになればいい。みんな、もっと互いに優しくなろうよ、と言いたいですね」

自分たちができることをして、内側から変える

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——オーストリアでは、賃金や家事負担など男女格差はどの程度あるのでしょうか。女性が生きやすい社会だと思われますか?

カイザーさん「残念ながら格差は大きく、地方では特に顕著です。また、現在政権についている保守政党はこうした問題の是正に積極的ではありません」

グロスシェードルさん「だからこそ、自分たちでできることをして、内側から変えていかないと。ただ、男女平等の考えが浸透しているはずの若い世代でも、子供ができると女性の方に負担が多くかかっていたり、現実は厳しいです」

カイザーさん「賃金や役割分担の公平さも大事ですが、女性への差別意識からくるハラスメントや暴力の問題も無視できません。90年代に大きな社会問題となって以来、議論され続けてきたのですが、社会は本質的に変わっていません」

女性ならでは? 独特のエネルギーから生まれるもの

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Photo: Marisa Vranjes

——女性限定イベントとのことですが、男性の参加は考えていますか?

グロスシェードルさん「パネルディスカッションなど、一部は男性も参加しています。ただ、ワークショップなどは女性限定だからこそ活発に意見が言える側面もあり、変えるつもりはありません。現場には独特のエネルギーと連帯感に満ちていて、それは女性同士の空間だからこそ生まれるものだと思うのです」

次なるイベントは「テック」で可能性を探る

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Photo: Pamela Russmann

——年1回開催されてきたビジネス・ライオット・フェスティバルですが、この秋から、もっと短いスパンでワークショップ「Business Riot Series」を開いていくそうですね。「テック」をテーマとした10月のイベントについてお聞かせください。

グロスシェードルさん「ブロックチェーンについてのレクチャーや、アプリ開発、チャットボットのワークショップなど多彩なプログラムを用意しています。ビギナー向けから、専門知識が必要なものまでレベルも様々です」

「参加者も多様です。まったくの門外漢だけどテクノロジーに興味がある人。異業種に就職したものの、技術系の教育を活かすためIT業界への転職を考えている人。いろんな女性が可能性を探りにきます」

カイザーさん「IT関連の技術を身につけることは、それほど難しくないと実感してもらいたいんです。新しい言語を習うのと一緒で時間が必要ですが、何歳になっても遅すぎるということはありません

——参加者のバックグラウンドや年齢層は?

カイザーさん「20代から30代半ばの女性がメインです。もちろんそれより年上の人も来てくれますが、大学に勤務している研究者などが多いですね。あとはメディアやデザイン関係の方が大勢いらっしゃいます。

みなに開かれたコミュニティを作りたいと思っているので、さらに多様な人々に来てもらいたいです。そのために工夫をこらしていきたいです」

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Business Riot Festival, Business Riot Series

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野澤朋代

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