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最近、メンズファッションの売り場が充実して見えたり、ファッショナブルな男性が増えたように感じられる――。それは世界的な市場の変化のせいかもしれません。

ラグジュアリー市場で注目される「Yummy」

米国「CNBC」によると、「YummyYoung, Urban Male:若い都会的な男性)」とよばれる層が、今ラグジュアリーブランド市場で注目されているといいます。「Yummy」とはHSBC銀行が今年3月に「Rise of the Yummy(Yummyの台頭)」と題するレポートで提唱した概念で、自分の外見にコンシャスで、化粧品やバッグをラグジュアリーブランドで買うような若い男性のことを指しています。

トレンドが顕著なのは日本と韓国

かつてYummy的な男性たちは「メトロセクシャル」とよばれていました。しかしメトロセクシャルがマイノリティだったのに対し、Yummyはメインストリームに躍り出ているのです。そしてYummyのおかげで、2014年のラグジュアリー市場規模は全体で8〜9%成長すると見られています。

また特に日本と韓国において、このトレンドが顕著であることが指摘されています。確かに、日本では伊勢丹や阪急百貨店がいち早くメンズ向け店舗をオープンしており、筆者の実感としても、感度の高い日本人男性の層が厚いように思います。

米国の消費者支出の40%は「HENRY」によるもの

さらに「New York Times」では、「Yummy」層に「HENRY」という層を重ねています。「HENRY」とは「High Earner, Not Rich Yet(高収入だが、まだリッチではない)」の略で、2003年に『フォーブス』に掲載された言葉が、今また再注目されているのです。

「HENRY」の定義は「世帯年収10万〜25万ドル(約1000万〜2500万円)」とされていてます。十分リッチなように感じますが、年収25万ドルを超える"スーパーリッチ"ではない、ということ。しかし米国では、この層が消費者支出の40%を担っていることが判明し、ブランドや百貨店が「HENRY」の獲得に力を入れつつあります。

各ブランドが獲得に乗り出し中

「Yummy」や「HENRY」の影響は、あらゆるブランドに及んでいます。たとえば「トム フォード」や「プラダ」、「グッチ」といったモダンなラグジュアリーブランドだけでなく、「ブリオーニ」や「ゼニア」、「ラルフ・ローレン」や「バーバリー」といった、どちらかというと伝統的なイメージのメンズブランドまでもが「Yummy」や「HENRY」向けの脱ベーシックな品揃えにシフトしているのです。

パートナーと一緒の買い物やプレゼント選びのとき、今まで「ピンと来ない」と思っていたブランドにも足を向けてみると、新たな発見があるかもしれません。

CNBC, New York Times, BroomberbBusinessweek
handsome stylish man via Shutterstock
(文/福田ミホ)